健康宅配便より転載
2013-06-01
2013-06-01
ーーー転載開始ーーー
5月29日、中国・新華社電は、中国で拡大している
鳥インフルエンザ(H7N9型)の感染者2人から、
抗ウイルス薬が効かない耐性ウイルスが初めて
検出されたようです。
上海市公衆衛生臨床センターに入院し、タミフルを
投与された患者14名のうち、重症患者2名から
ウィルス量が減らず、むしろ増える現象が見られ、
抗ウィルス薬が効かない耐性をもった遺伝子に
変異したことが確認されました。
今後、このような遺伝子変異型のウィルスが
猛威をふるう危険性があり、依然、予断を
許さない状況です。
5月20日に、WHOのマーガレット・チャン事務
局長は、中国の鳥インフルエンザ、中東などで
の新型コロナウイルス感染拡大を受けて、「ある
地域の脅威が急速に世界全体のリスクになる」
と警戒を強めるよう呼び掛けています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/13/4007389c61a0822487eb8f8bd1ffd756.jpg)
一方、一昨日の報道では、
米ペンシルベニア大学の遺伝子治療プログラム
の研究チームが、インフルエンザウイルスの感染
を予防する遺伝子治療の技術を開発したと発表し
ました。
科学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」
によりますと、ある特定の遺伝子をマウスやフェレット
の鼻腔に導入すると、この遺伝子はウイルスと戦う
抗体を作り出し、鳥インフルエンザのH5N1型や
H1N1型のウイルスを致死量投与しても、感染を
完全に予防する効果があったと言います。
これまでは、季節性インフルエンザウイルスの変種を
特定し、ワクチンを開発して感染防止活動に十分な量
を製造するまでに数カ月かかっており、また動物由来
のウイルスは予測ができないため、ワクチンが開発
されるまでの間に、ウィルスが拡散する恐れがありま
した。
同研究チームの責任者ジェームズ・ウィルソン氏は、
「この技術は免疫システムを刺激して感染に対応する
抗体を作らせようとするものではない」
「これは単に細胞を操作して抗体を作る手法であり、
いわば抗体を作る小さな工場を鼻腔の中に建てるよう
なものだ」と説明しています。
この技術は、ウィルスの型を問わず予防する効果が
期待されており、今後、ヒトにも同様な効果が得られれ
ば、ワクチンに代わって広く一般に普及する可能性
があります。
インフルエンザは、撲滅される運命にあるかもしれません。
ーーー転載終了ーーー