愛詩tel by shig

プロカメラマン、詩人、小説家
shig による
写真、詩、小説、エッセイ、料理、政治、経済etc..

クリスマスの別れ

2012年10月02日 07時25分42秒 | 

あれからもう3年になる
君と別れたクリスマス

ねえ 別れましょう

どうして?

クリスマスに別れたら クリスマスが来るごとに 私のこと思い出してくれるでしょう

君は感づいていた 僕が君との間に倦怠期を意識しはじめたことを
ときめかなくなっていた
そうして僕たちは別れた
でも 君が言うとおり クリスマスが訪れるたびに 君を失ったことを悔やんだ
あのクリスマス以来ずーっと引きずっている
イヴの夜 遂に我慢できなくなって君の携帯にかけた
その携帯は解約されていた
僕は暗澹たる気持になった
それでも心を奮い起こして君のマンションを訪れた
ドアにリースがかかっていた 昔 僕があげたリースだ
君はいた

あら 久しぶりね どうしたの

ツリーもなく飾り付けもなく 寂しげな部屋だった

僕は言葉を発することが出来なかった

遅いわ! 3年も 1年だったら許してあげるけど 3年も待たせたんだからね
それ相当の償いをして貰うわよ

じゃあ その間 君はずーっと僕を待っててくれたのかい

突然君の頬に大きな涙がつたった

当たり前でしょう 私達みたいに相性ぴったりのカップルはいないの
どうして気づかなかったの 3年も

僕は君をぎゅっと抱きしめた
誓うよ もう一生君を一人にしない

君の両目から 涙が堰を切ったように溢れ出た

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