息子の自転車事故で学ぶ

息子が自転車通学中に危険運転車に轢かれた。その後の保険会社や加害者の対応、決着など綴ります。時系列になってます。

恐ろしい"心のキズ"

2019-03-21 15:29:37 | 自転車通学

“青天の霹靂(へきれき)”とでも言うのでしょうか。

事故からちょうど1年後です。

予想だにしなかったことが起こりました。



朝、息子が『きょうは歩いて行く』と云い、徒歩通学したのです。

私共両親は、唖然としてしまいました。




このブログに以前書いたように・・・・

2017年11月✕日、自転車通学中、中学1年の息子は、後ろから車に跳ね飛ばされました。

そして心身に怪我を負いました。

身体の傷は1か月ほどでどうにか癒えましたけど、事故によりPTSD(心療内科医師の診断によれば”不安恐怖症”)を発症し、自転車通学ができなくなりました。

その為、毎日4キロの道のりを、重い通学カバンを背負い片道1時間かけて、徒歩通学することを余儀なくされました。

中学1年生にとっては、見るからに辛い〈通学〉でした。

しかし、約4か月後、自転車通学を再開できるようになり、私共はPTSDは治癒したと安心し、心療内科での治療を打ち切りました。




それが翌年の同じ11月、また自転車通学ができなくなってしまったのです。

息子に事情を聴いてみると・・・・

『1年前の11月に車にひかれた日は、(部活の)新人戦の翌日の月曜日だったんだよ』

『今日も同じ(新人戦の翌日の月曜日)だから、歩いていく』

PTSDが実は治っていない、心の奥底に隠れていただけと知り、私どもは愕然となりました。

治療を止めた時、医師は『不安恐怖症は再発もあるから・・・』と仰っていたのですが、まさか現実になるとは思いませんでした。

1年後に、同じ11月の試合の翌日、恐ろしい体験がフラッシュバックしたのでしょうか?

『心の傷』、というバケモノの奥深さを知らされました。


以降、今(2019年3月20日)現在まで、息子は徒歩通学を続けています。

車に殺されそうになったという恐怖の体験は、心の傷は、いつになったら癒えるのか・・・・


唯一の救いは、1年前よりは、息子は肉体的に逞しくなっていることです。

前のように、心身が疲れ果て、部屋に引きこもり、不登校することはありませんが、朝暗いうちに家を出て、夜暗くなって帰って来る生活です。


それにしても・・・・・・

(加害者が・・・加害者のしたことが堪らなく憎い・・・)







交渉(17) 裁判所から呼出状

2019-03-20 14:28:36 | 自転車通学

前回の交渉(16)の続きです。

法律事務所から受任通知書が来て暫くすると、平成30年9月✕✕日付で、✕✕簡易裁判所の書記官から【呼出状】が届きました。

けっこう厚いA4の封筒です。

内容は、何月何時に裁判所に来るようにという通知と諸々の説明、そして、法律事務所の提出した【民事調停申立書】の副本です。

申立書はA4サイズで13枚。



申立書は、いちおう証拠や過去の判例等を添えて、体裁を整えていますが、事件を知り尽くしている私からすれば、穴だらけです。

申立書を見る限り、申立人代理人である法律事務所も弁護士も、まぁ、要は『(勝ち目は無いが)仕事だから・・・』という印象を受けました。

こんな申立書は、簡易裁判所の調停には通用するかもしれませんが、私にすれば茶番、お笑い癖です。


ま、弁護士にしても医者にしても、成るまでにはおカネも時間もかかります。

なった以上は、まず元を取って、それから儲けて生活レベルを上げ、できれば子供も同じ仕事に・・・と目論んでいる人が多いので、仕方ないです。

しかも、弁護士から届いた先の〈受任通知書〉には、『当職らとしては、✕✕✕✕✕様(=息子=被害者)が、本件事故によって被られた損害については、適正な賠償が為されて然るべきであると考えております(←原文通り)』などと書かれていました。

相手はハナから負けを想定しているか、又は私を油断させようとしているか、裁判はやりたくないと願っているか、です。


しかし私としては、正義と云うか、世の中の道理を曲げる訳にはいきません。

私は裁判所に対して、申立書の全ての内容に、今までの私の調査資料を基に、その何倍もの枚数を費やし、証拠を揃え論理的に異議を申し立てました。

(長くなりましたので、その提出資料は次回にさせてください)






交渉(16) やっと弁護士登場

2019-03-19 08:01:39 | 自転車通学

前回の交渉(15)の続きです。

前回の、私のメールのへの返事という事なのでしょうか、2018年9月✕✕日、✕✕✕✕✕法律事務所から封筒が届きました。

封書の表に【特定記録】という印が押してありました。

所長代理Kのメールにたびたび出てきた、弁護士S氏とN氏の連名です。


内容は受任通知書。

つまり、この法律事務所が保険会社と加害者の代理人になったということ、そして、裁判所に調停の申し立てをしたという通知です。


私としては、「待ってました!」と云うか「やっと来たか」という思いです。

勝ち目のない戦なのに奮闘してくれた所長代理Kは、退場です。

Kを含め保険会社の【担当】3人を退けたら、やっと顧問弁護士が出てきました。

私は自分なりに事故を徹底的に調べ、息子には一点の非も無かったと確信していましたので、相手が誰であり望むところです。


むしろ楽しみなのです。









子供が交通事故にあったら?

2019-03-18 16:00:47 | 自転車通学



のっけから不吉なタイトルで、申し訳ないです。

あくまで万が一のご参考で、私のした事を思い出して書いてみました。



➀.子供の云う事を信じる。
まずは親が無条件で子供の側に立たないで、誰が子供の名誉を守ってくれるでしょうか。


②.記録
事故が起きた時から、時系列で(日記のように)起きた事を記録する。
なるべく正確に、〈いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、どうした〉かを日時を入れて記録します(これは後々必ず役に立ちます)。

保険会社・加害者・警察などからの電話、話し合いなどは、出来るだけ録音や録画をする。後々に証拠となり得えます。
郵便物は到着日を封筒に記入し、封筒と文章の画像を撮り、全て保存する。


③.治療費、交通費、診断書、物品損害など、支払いが発生したものすべての領収書を取っておく。


④.警官の判断を鵜呑みにしないで、少しでも疑問があれば質問する。


⑤.加害者の話、保険会社の言う事、保険会社が依頼した調査会社の調査は参考程度にして、裏付けの無い話は受け入れない。
もともと彼らには、事故の評価をする資格は無いし、彼らは仕事として、彼ら自身の損得を主に考えていますから、信用するに値しない場合も多いと思います。


⑥.情報収集
なるべく多くの人に相談する。
友人知人は勿論、県や市町村の無料相談、法テラスなどで様々な意見を聞き、参考にして、自分の感情でなく客観的に事故を分析する。
ネットもチェックする。
ただしネット情報はウソやでたらめも多いし、弁護士の宣伝の為のページもあるので気を付ける。


⑦.事故現場に通う。
事故の起きた時間帯を中心に、現場に足を運び交通状況を調べ、事故の分析をする。
同時に事故の目撃者、証人を探す。
事故現場に恨みはないのですが、「ここで息子がやられた」と思うと「ナゼ?」という疑問が湧き、何が起きたのか知りたくて、私の場合は何十回も行きました。


⑧.被害者の心のケアーをする。
これが実はリストの一番目だと思うのですが、被害者は心身に傷を負っています。
身体の傷は眼に見えますが、心の傷は見えません。
医療は怪我を治しても、心の傷までは現状では難しいです。
子供にとって親は唯一の拠りどころです。
心の傷を癒すには、親のチカラが必要です。

子供の場合、精神的な傷(PTSD)は大人以上に深刻です。
今回の事故(事件)では、まざまざと知らされました。
子供の将来にも関わる事であり、保護者はこれを最重要課題とすべきです。
そしてこの分野では、日本の行政・司法と民間の意識は、欧米に比べ遅れをとっています。



以上です。



それから、示談にするにしても裁判を起こすにしても、弁護士に依頼するかどうかの判断です。

これは、コストパーフォーマンスを十分考慮した方が良いと思います。

対効果、つまり掛かる弁護士費用と得るものの対比です。

弁護士費用には、普通は着手金、成功報酬、日当、それに通信費・交通費などの実費、つまり結構お金が掛かります。

通常の交通事故では、金銭の授受により解決となります。

例えば慰謝料に関しては

【裁判】による解決 > 【調停】による解決 > 【保険会社との示談】による解決

の順に金額が低くなります。

かと言って、弁護士雇って裁判で勝って、割増の慰謝料を得たとしても、弁護士費用(弁護士取り分)を引けば、被害者の受け取り分は、必ずしも弁護士抜きの調停より多いとは限りません。

それから私見ですが、(以前の記事にも書きました)弁護士も人間、ピンキリでして、キリのほうのロイヤーを使うと、あとで相当悔やむことになります。

かてて加えて、良い弁護士を自分で見つけることは難しいです。


以上、書き洩らした事もあると思いますが、万一のとき、少しでも何かのご参考になれば幸いです。






交渉(15) これからは弁護士が相手

2019-03-16 17:42:39 | 自転車通学

前回の交渉(14)の続きです。

前回のメールを送ってから、また1週間、所長代理Kから何の返信もありませんでした。

そこで私は以下のメールを送信いたしました。





✕✕✕✕(= K)

お世話になっております。
1週間ほど前(2018/09/✕✕ ✕✕:✕✕)当方からお送りさせていただいたメールへの返信が、本日現在時点で、まだ着信しておりません。
大変お忙しい事とは存じますが、お返事の内容の如何に係わらず、できれば返信はいただけると有難いです。

尚、このメールとお返事が入れ違いになったとしたら、お詫び申し上げます。
また、当方からのメールがK様に届いていないのでしたら、再送させていただきますのでその旨お知らせください。

✕✕ ✕✕ (=私)



そしてKからの返信が着信しました。

以下です。



✕✕ ✕✕   さま

✕✕✕✕ ✕✕ ✕✕  のKと申します。

平成29年11月✕日に発生しました交通事故におかれましては心よりお見舞い申し
上げます。今般のご返信にあたり、契約者のTさま(=加害者)の意向確認等のため、お時間
を頂戴いたしましたこと、ご容赦賜りますようお願い申し上げます。

今後につきましては、✕月✕✕日弊文書の重ねてのご案内となり恐縮ではございます
が、✕✕(=加害者)さまとの協議のもと、円滑なお話し合いに向け、以前✕✕さまがご相談された弁護士が仰った調停等により進めていくことも踏まえ、✕✕弁護士(=保険会社の顧問弁護士)を窓口として進めさせていただければと存じます。
追って、✕✕(=加害者)さまの委任に基づき同弁護士より受任に係るご連絡を申し上げたく、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

弊社対応等につき、様々ご指摘を頂戴しております件につきましては、これまでの
やり取りの中でも重ねてお詫び、ご案内を申し上げており、本対応をもちまして何
卒ご理解賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

************************************************
✕✕✕✕✕✕✕✕保険株式会社
✕✕損害サポート部
✕✕✕✕✕第二保険金お支払センター
担当:✕✕✕✕
電話:0✕✕✕✕✕✕✕✕
FAX :0✕✕✕✕✕✕✕✕



予想通りの返事です。

これ以上Kと遣り取りしても、仕方ないです。

弁護士相手のほうが話しが通じます。

こちらは、以前も書いた理由で弁護士は出しません。

私がお相手します。

取り敢えず、念押しで所長代理Kに以下の文を返信しました。





✕✕✕✕ 様

ご多忙中、ご返信ありがとうございます。
今回頂戴したメールの記述から判断させていただきますと、9月✕日のメールでお願いしました〈8月✕✕日付けで頂戴したメールの内容(事故後の貴社の対応に関する『お詫び』)を文書で送って欲しい〉という私の要望は、拒否されたということで宜しいですね。
認識いたしました。

その件でついでに申し上げますと、今回のK様からの返信が遅れた理由として、K様のメールには『加害者の意向確認の為に・・・』と書かれてあります。
それには違和感を感じます。
何故なら、メールで私がK様に申しあげていることは、貴社の対応の問題点であります。
云わば、貴社と私どもの間の事であって、加害者を持ち出すことは論点がずれているというか、この問題に関しては加害者は関係ないように思えます。
また私は、加害者の事故責任については、現時点では私からK様へのメールでは未だ言及していません。

あと一点、K様のメールに✕✕弁護士(=保険会社の顧問弁護士)に関する記述を度々お見受けいたしますが、✕✕弁護士(=保険会社の顧問弁護士)はこの事案に関し貴社の代理人を受任したということですか?
であれば、メールのやり取りを含め私の交渉相手は(K様ではなく)✕✕弁護士(=保険会社の顧問弁護士)である、という事を暗に仰りたいのでしょうか?
✕✕弁護士(=保険会社の顧問弁護士)から私のほうへは、貴社の代理人であるという意思表明はありませんのでお伺いいたします。
私の理解力不足もあるでしょうが、ポイントがわかりません。

以上、よろしくお願い申し上げます。

✕✕ ✕✕




Kは既に戦意を消失したとみましたが、上のメールでも、まだ私は所長代理Kを追求しました。

しかし、Kは前の二人の『担当者』よりは実績があるのでしょう。

対応に真摯さを感じました。

なるほど『所長代理』です。

ただ、だからと言って私は事実を曲げたり、妥協する気はありません。


ついでに弁護士にジャブを打っておきました。