ビタミンCは免疫能を高めるため、いろんな疾患への予防・治療に用いられています。Stone博士らの研究によると、大量に摂取した場合、抗ウイルス作用、抗菌作用、コラーゲン強化作用、それに免疫能強化作用があるため、風邪、インフルエンザ、ポリオ、肝炎、ヘルペス、狂犬病、天然痘、結核、肺炎、百日咳、ライ病、腸チフス、赤痢、発疹チフス、ロッキー山紅斑熱、塹壕熱、ツツガムシ病、リケッチャ、ガン、白血病、網膜剥離、潰瘍、腎不全、結石、糖尿病などに対しビタミンC大量療法が有効である、と報告されています。
また、ビタミンCは、抗ストレス作用と解毒作用を有するため、金属類、有機物質、毒素による中毒を解毒し、暑さ、やけど、寒さ、骨折、高山病、放射線、大気汚染、苦悩、タバコ、外傷などのストレスに対し抵抗力をつけ、その苦しみを和らげ、回復を早めます。さらに、ビタミンCは抗アレルギー作用を有するため、アナフィラキシイーショックを和らげ、これらに対し緩和作用を示し、枯草熱、喘息、食品アレルギーなどに対し効果を有する、と報告されています。
Chop博士とBreslow博士の研究によると、老化に関しては、ビタミンCは、コラーゲン強化作用、免疫能強化作用を有するため、寿命を延長する可能性があります。ヒトは年を取るに従ってビタミンC要求量が増えるため、高齢者にはより多くのビタミンCが必要です。ビタミンC大量投与による副作用については、ホーニッヒ博士の研究によると、実験動物に体重Kgあたり10gのビタミンCを長期投与したが、糖尿病の発症、変異原性の異常(遺伝子変異)、内皮細胞の損傷、胎児毒性、腎結石などの副作用は認められず、また、カスカード博士の研究によると、ヒトに40gから200gのビタミンCを経口投与したが、腸の不快感以外に副作用は認められなかった、と報告しています。なお、これらの副作用については、更なる研究が期待されます。
References
stone,I. (1972)The healing factor:VitaminC against disease. Grosset and Dunlap
Chop, H, et al. (1955)Nutritional status of the aging. A.J. Public Health46:61-67