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マウスの皮膚ガンへのビタミンCの効果について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-09-23 17:12:46 | 健康・病気
ガンへのビタミンCの効果については、多くの研究が報告されています。今回は動物での研究について考えていきたい、と思います。

Pauling博士らの研究では、ヌードマウスに紫外線を照射し扁平細胞ガンを発症させ、一方のグループには普通の餌+ビタミンCを投与し、もう一方のグループには普通の餌のみ与え、皮膚ガンの発生率を比較すると、普通の餌+ビタミンC投与群は、普通の餌のみの投与群に比べて、皮膚ガンの発症率が低かった。これらの観察から、 ビタミンC添加がマウスでの皮膚ガン病変の形成を遅らせることが、明らかです。なお、統計でのP値が低い事からも統計学的意義は高いと考えられます。この研究から、Pauling博士らは、食餌中のビタミンC量の増加に伴い、悪性腫瘍の病変を有するマウスの数の減少を観察しています。

なお、食餌中のビタミンC含量が13%の時、ガン病変がいちばん小さくなり(約6.0%)、それ以下でも、それ以上でも病変が大きくなることが分ります。また、ビタミンCを9.2%含む群は約8.5%の病変で、ビタミンCを19.2%含む群は9.2%の病変よりは大きかった。なお、19.2%群は、ビタミンCの半分がビタミンCナトリウムであったので、大量のナトリウムイオンの毒性が、この群で認められた可能性があります。このことから、皮膚ガンに対し、ビタミンCが効果がある事が分ります。更なる研究が期待されます。

References
Ewan Cameron and Linus Pauling. cancer and VitaminC. 1979 by Linus Puuling Institute of Sciens and Medicine.