テエクイック博士らの研究では、増殖するマウス固形ガンにX線を照射し、ガンの制御に及ぼすビタミンCの効果を研究しました。スイスマウスは実験期間前とその期間中、1週間、蒸留水と蒸留水に0.1%のビタミンCを入れたものを飲んだ。なお、マウス固形ガンは、スイスマウス(♂、♀)の後肢にエールリヒ腹水ガン細胞を注射することにより発症したものであった。なお、ガンの増殖は、蒸留水のみを飲んだマウスで、著しく早い事が分った。
ガン細胞注射後2日目に、ガンに罹った肢は、1回目、400ラド、500ラド、600ラド、700ラドをそれぞれ、6回照射した。続いて24時間後、400ラドを10回照射した。そして、続いて48時間後、400ラドを11回照射した。結果は、700ラドを6回照射したマウスに、蒸留水のみが24時間ごとに与えられ、別の群に蒸留水+ビタミンCも24時間ごとに与えられた。その結果、ビタミンC群は、約80~85%のガンの抑制が達成され、ガンの治癒率は蒸留水のみの群より、ビタミンC入り蒸留水を飲んだマウスで良好であった。全暴露レベルでは、ビタミンC入り蒸留水群マウスは、ガンの制御の改善は明らかだった。なお、ガンの増殖は蒸留水群において、ビタミンC群より急速だった。また、ガン増殖率の違いは、約2週間顕著になり、時間を追って著しくなった。
全身に放射線を照射したマウスのLD50/30(致死率50%と30%)は、蒸留水のみの群で高かった。両グループの相違は、全身に550ラドを照射した時、著明であった。ビタミンCは死亡率のカーブを左に移動させるようです。ビタミンC群は、蒸留水群よりLD50/30が50ラド低かった。このことは、ビタミンCがこれらマウスの全身に放射線を照射した時、細胞致死効果を高めることを示唆しています。また、ビタミンC群は、蒸留水群に比べて、ガン重量が低い結果でした。同様に、ビタミンC群は、蒸留水群より放射線療法の効果を高める事が判明しました。更なる研究を期待しています。
References
Ewwan Cameron and Linus Pauling. Cancer and VitaminC. 1979 by Linus Pauling Institute of Science and Medicine