米国健康協会の研究報告によると、米国の胃ガン発生率は、この80年で大幅に減少したが、その一因は、冷凍施設、輸送手段の発達によって新鮮な野菜や果物が、1年中手軽に食べられるようになったからで、それらに含まれるビタミンCは、発ガン物質の活動を抑制する効果がある、と述べている。また、繊維質の多い食品を摂取することは、食品に含まれる発ガン物質や腸内細菌により産生された発ガン物質を腸内から早く排泄するのに有効で、フィンランド人の大腸ガンの発生率が低いのは、彼らが食物線維の多いライ麦パンをよく食べるからだと言われています。
●米国国立ガン研究所の研究によると、ビタミンCはエールリッヒ腹水ガン細胞に毒性を示し、そのガン細胞の構造を変えました。このときの動物実験では、体重1kgあたり5gのビタミンCを投与している。●ゴス博士らの研究によると、ガンの多発する臓器は、ビタミンC濃度が異常に低く、45ppm以下である。●マッコーミック博士らの研究によると、ガン発生の前提条件として、低ビタミンC血症からくる退行性変化があります。ビタミンCが不足するとコラーゲン生成が不完全となり、結合組織に弱点ができ、結合組織の退行性変化がガン細胞の発生ないしは増殖を許します。●キャメロン博士らの研究によると、ガン細胞は、酵素ヒアルロ二ダーゼを盛んに遊離し、このことによって、その境界面を破壊して病巣を拡げます。これに対し、ヒアルロ二ダーゼ抑制因子の生合成においてビタミンCが補酵素として働きます。よって、ビタミンCが十分あれば、ガン細胞の増殖を抑えることができます。
References
E. Cameron, et al. Cancer and VitaminC. 1979 by Linus Pauling Institute of Science and Medicine.
I. Stone.(1972)The healing factor: VitaminC against Disease. Grosset and Dunlap.