今日は愛犬ルックの病院の日だった。
先週行った時に、
「来週は21日から3連休だから」
ということで、今日行かなければいけなかった。
うちのルックくんは、ただ今大分重病犬なので、週1で通院が必須。
おむつ着用の上、他の犬や人を見ると大興奮してしまうので、
抱っこも必須。
しかし彼は13kg近くある。
非常に重い。
そして落ち着きの無さは折紙付き。
従って、1人で連れて行くのは不可能に近い。
ところがなんてことだろう。
当日の夕方になって、
妹は岩盤浴の予約、
おかんはディナーの約束、
おやじはいないものとして考えているし、
弟はここから車で1時間はかかる豊橋在住。
皆が出払った後で、ルックの体調が急変してしまった。
これはもう、私1人で連れて行くしかない。
が、こんな時に限って、おむつもない!
あるのはオーバーサイズのがばがばのやつだけ。
これをはかせると、歩かせられない。
歩くたびにずれまくって落ちちゃうんだもん。
仕方がないので無理矢理はかせて、ガムテープで固定の荒業。
しかしやっぱりずれるので、常に抱っこ移動を余儀なくされる。
いつもは妹の車で行くので、慣れない私の車と、いつもと違う状況に、ルックの症状は悪化していく。
呼吸困難を起こす。
こんなにひどいのは初めてだ。
ルックの世話に格闘しながら、私はすでに泣きそうだった。
なんで誰もいないんだよ~
ルックが死んじゃうよ~
岩盤浴って、ディナーって…
お願いだからルックおとなしく座ってて!
待合室でもルックの咳と呼吸困難は止まらず、
前の順番の人がびびって代わってくれる。
すみません、ありがとうとお礼を言ったけど、
多分私もなんだかすごい顔してたんじゃないかな~。
先生もびっくりして、あわわわ~状態。

手を尽くしきっているルックには、先生も、これ以上何をしたらいいのか分からないのも知っていた。
とりあえず注射を2本打つ。
そして酸素吸入を先生が思いつくが、先生も余程慌てていたんだろう。
隣からどんがらがっしゃんと音がしまくる。
先生、がんばって!

20分くらいして、ようやく呼吸がもどってきた。
「今日心配だから入院させたいけど、でも、最悪の事態も考えられるし…」
幸いにも(先生ごめん)、今晩から出かけるはずだった先生は、急用の為に金曜の朝までいらっしゃるとのこと。
明日も夜なら帰ってるから、明日また来てくれる?と言ってくれた。
ナイスだ先生よ。
しかしある意味良かった、先生。
その急用が入らなかったら、この生きるか死ぬかの患犬を置いて出かけることになる。それは獣医師として、さぞかし後ろ髪ひかれるものだったろう。
死んでしまったりでもしたら、こっちも悪くて報告できないとこだった。
でも、帰りの車でまた調子を崩したらどうしよう、
そう考えたら不安で不安でしょうがなかったよ。
大丈夫、全てはうまく回っている、そう言い聞かせる。
よく頑張ったね、ルック。
よく頑張った、私。
家が近づいてきて、おとなしく座っているルックを見たら、なんだかホッとしたのと何かいろいろ感情が押し寄せてきて、いつの間にか泣きながら運転していた。
ああだめだー私はまだまだ子供だ。
なんで誰も助けてくれなかったんだよって思う気持ちは止められない。
ノンストップ。
でも別にみんな、呼吸困難のルックを置いて出てった訳じゃない。
分かってるんだけど、しばらく誰とも話したくなかった。
理不尽なことを言って、泣いて怒りそうだったから。
今日、呼吸困難で痙攣を起こしそうになっているルックを見て、
「最期がこんなに苦しいなんて、ひどすぎる」
と思った。
いっそ楽にしてあげて、と思った。
今まで苦しいの我慢して頑張ってきたんだから、
最期くらい眠るようにいかせてあげたいよ、と思った。
それは、飼い主の傲慢か、偽善か。
ルックと話せるなら、1番聞きたい。
ルックはどうしたい?って。