NHK-BSのマックィーン特集で放映されたので録画、再見しました。
マックィーンの格好良さ、フェイ・ダナウェイの色っぽさは思い出通り。去年の3月に記憶を元に書いた記事がありますが、数十年ぶりに観ても面白さが褪せてなくて感激しました。あのトーマス・クラウンの豪邸でのチェスのシーン。ミシェル・ルグランの音の使い方にも参りましたな。
さて、ちょいと気になるところがあったので書いてみます。
今記事も“ネタバレ注意”です。
いえね。気になるっていうのはラスト・シーンの解釈の事なんですが、初めて観た子供の頃は、トミー・クラウン(マックィーン)が海外逃亡してヴィッキー(ダナウェイ)を待つっていう構図かなと思ってたんです。多分それまでのロマンチックなムードがそう思わせたのでしょう。ところが今回観ると、ヴィッキーが手にしたトミーからのメモには『金を持って俺のところへ来てくれ。』なんて書いてある。アレってつまりは、別れの挨拶だったんですね。
2回目の犯行の直前に二人が夜の浜辺で語らうシーンがあって、あの中でトミーは『君が味方なのかどうか知りたい。』なんて事も言ってました。結局、ヴィッキーは愛より仕事を取った。しかも、クラウンは警察の網がかかる前に逃げおおせてしまった。
なんとなく感じていた切なさは間違ってなかったけど、あれはヴィッキーの切なさだったんですねぇ。
さて、次はチェスの話。
初めて観た頃はチェスのやり方を知らなかったんですが、その後覚える機会がありまして将棋と違うルールとか駒の動かし方があるのを知りました。で、あのシーンを今回観ると、案外早めにマックィーンの形勢が悪くなっていたのに気付きました。
「キャスリング」という特殊なルールがあって、これは王様(キング)をお城(ルーク)の中に入れるという駒の動かし方。将棋にはない、一度に二つの駒を動かすという手です。勿論形勢が悪いときだけに使うわけではないと思いますが、指し手の表情を見ていれば逃げの「キャスリング」かそうでないかは分かります。トミー・クラウンは、割と早めに逃げの「キャスリング」をしてましたね。
一時期やっていたチェスも一般的には競技者が少ないので、アッという間にしなくなりました。将棋のように取った相手の駒を使うことも出来ず、段々と手が少なくなってくるので終いには“引き分け”にもなりやすいゲームです。
何年か前には世界チャンピオンもコンピュータに負けてしまいましたね。
同じ盤を使う「チェッカー」というゲームもありました。挟み将棋のように気楽に出来るモノだったように覚えてますが、ルールは忘れました。
なお、前回記事で書き忘れてましたが、編集は「夜の大捜査線」と同じハル・アシュビーでした。
マックィーンの格好良さ、フェイ・ダナウェイの色っぽさは思い出通り。去年の3月に記憶を元に書いた記事がありますが、数十年ぶりに観ても面白さが褪せてなくて感激しました。あのトーマス・クラウンの豪邸でのチェスのシーン。ミシェル・ルグランの音の使い方にも参りましたな。
さて、ちょいと気になるところがあったので書いてみます。
今記事も“ネタバレ注意”です。
いえね。気になるっていうのはラスト・シーンの解釈の事なんですが、初めて観た子供の頃は、トミー・クラウン(マックィーン)が海外逃亡してヴィッキー(ダナウェイ)を待つっていう構図かなと思ってたんです。多分それまでのロマンチックなムードがそう思わせたのでしょう。ところが今回観ると、ヴィッキーが手にしたトミーからのメモには『金を持って俺のところへ来てくれ。』なんて書いてある。アレってつまりは、別れの挨拶だったんですね。
2回目の犯行の直前に二人が夜の浜辺で語らうシーンがあって、あの中でトミーは『君が味方なのかどうか知りたい。』なんて事も言ってました。結局、ヴィッキーは愛より仕事を取った。しかも、クラウンは警察の網がかかる前に逃げおおせてしまった。
なんとなく感じていた切なさは間違ってなかったけど、あれはヴィッキーの切なさだったんですねぇ。
さて、次はチェスの話。
初めて観た頃はチェスのやり方を知らなかったんですが、その後覚える機会がありまして将棋と違うルールとか駒の動かし方があるのを知りました。で、あのシーンを今回観ると、案外早めにマックィーンの形勢が悪くなっていたのに気付きました。
「キャスリング」という特殊なルールがあって、これは王様(キング)をお城(ルーク)の中に入れるという駒の動かし方。将棋にはない、一度に二つの駒を動かすという手です。勿論形勢が悪いときだけに使うわけではないと思いますが、指し手の表情を見ていれば逃げの「キャスリング」かそうでないかは分かります。トミー・クラウンは、割と早めに逃げの「キャスリング」をしてましたね。
一時期やっていたチェスも一般的には競技者が少ないので、アッという間にしなくなりました。将棋のように取った相手の駒を使うことも出来ず、段々と手が少なくなってくるので終いには“引き分け”にもなりやすいゲームです。
何年か前には世界チャンピオンもコンピュータに負けてしまいましたね。
同じ盤を使う「チェッカー」というゲームもありました。挟み将棋のように気楽に出来るモノだったように覚えてますが、ルールは忘れました。
なお、前回記事で書き忘れてましたが、編集は「夜の大捜査線」と同じハル・アシュビーでした。
でも私は「子供の頃(子供の頃に御覧になったんですか!すごい!)」の御感想と同じくマックィーンはダナウェイを「南米で待っている」→しかしダナウェイは彼を追って南米に行くと警察も追ってくるので泣く泣く追わずに別れを決意…と勝手に解釈してました^^;)。でも二人は結局別れたという御意見に1票です。
<チェス
子供の頃、ちょっとかじったぐらいなのでルールもすっかり忘れ、映画の場面はさっぱりわからなかったです。そういう事だったんですねー!またチェスをはじめてみようかなぁ…。
別れの挨拶・・・その通りですね。メモを受け取った彼女が金を持ってこられるわけもないわけですからね。冷たく言えば、「警察と一緒に待っていてくれてご苦労さん」ということです。
グライダーの場面に名曲「風のささやき」がかぶる。たまりませんね。爽快でありながら、青春への決別を滲ませて、大変切ない場面です。
全体としては洒落っ気の作品ですが、大人の映画でしたね。それを考えると最近のハリウッド映画は精神年齢が随分下がっているのではないでしょうか?
「歩」と同じ「ポーン」も動きや取れる駒の位置が将棋と違ってました。私も殆ど忘れましたね。
ヴィッキーは、チェスには勝ったけど最後はうっちゃられたって感じでしょうか。『流石、あたしが惚れただけの男だったわい・・』なんて事も思ったでしょうね。
そうですねぇ。こういう洒落た感じの映画めっきり観なくなりましたねぇ。こういう役をやれる人も少なくなって、脚本家も触発されないのかも・・・。
私が「華麗なる賭け」を最後にみてから、20年近くたっていて詳細はおぼえてませんが、リメイクをみたときにラストが甘いと感じました。オリジナルの別れてしまう2人、すでに機上の人になっているマックィーン。それがとても印象的でした。
わたしも近いうち見直したいと思います。
確か、盗むのは美術品(絵画)でクラウン自身が動いてましたよね。
レネ・ルッソの美しいヌードも楽しめました。
どうぞ、オリジナル再見され、ご堪能下さい。
こんな言葉を受け取ったら、破り捨てて地団駄踏んじゃいます。
ビッキーは、さらに愛していた相手からなので、複雑な感情だったでしょう。逃げてくれた嬉しさも入っているでしょうから。フェイの最後の涙を流す表情は、そのような深い感情を表現していたと思います。
観る気もなかったリメイクですが見てしまったら、やはりオリジナルが格段に良いですね。
最後のダナウェイが見せた波だって複雑。オカピーさんの解釈とは違って、彼女が持ってくるかどうか賭けてるんだと思うわ。その気になれば、全てを捨てて金盗んで彼の元へ。出来なかったらそれまで! なんとも残酷で潔くって華麗なる賭け!
そこへ行くとリメイクの締りのないこと!
本記事では「♪風のささやき」の音楽記事にもリンクさせてますので、お暇ならご笑覧下さい。^^
>オカピーさんの解釈とは違って・・
ラストの解釈は、私はオカピーさんと同じですね。彼女はトミーの行き先も知らないでしょうし・・・。
スリルを求めて犯罪を行うトミーに彼女が惹かれたように、男顔負けのやり手保険調査員のヴィッキーに惹かれた彼は、そのままの彼女でいてほしかったのかも。
わたしが思っていたより、ずっと深いラストだったんですね~。参考になりました!