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「金木犀の香りがするね」
と話しかけると、
寝起きの主人は何も言わす、
ただ深く頷いてくれた。
その事がとてもうれしい。
感動した事に誰かが共感してくれる。
生きて行くのにとても必要な事だと思う。
日々のちょっとした事に共感できる人がいないと。
沢山の人の中にいても
ーひとりだー
と思うようになる。
絵を描くのも
感動した事に誰が共感してくれるから。
その事がうれしくて描き続ける。
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雀を描き始めた。
かわいくてたまらない。
この気持ちが伝わればいいのに。
ついつい、
書き込む事に夢中になって、
仕上げようとしてしまうから要注意。
ちょっと膨らんで、
リラックスしてる。
ふわふわな感じ。
働き者の雀。
健気に生きてる。
伝えたい事を忘れずに。
触れているつもりで描く。
いつも対象に合わせて画材を選ぶ。
繊細な羽を表現するために、
ステッドラーの水彩色鉛筆を使用。
胸の羽毛も
ーこの感じ!ー
と触れているような感触で描ける。
薄く、ほんの少し色をつけるのも、
この粉っぽさのおかげ。
気がついたら水をつけた筆を手の甲にあて、
水分を確認してた。
繊細なものを描くときは慎重になる。
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ぐちゃぐちゃになってしまった色を、
番号順に並べた。
昔は子供達が率先して並べてくれてた作業。
色鉛筆を手にいっぱい持ってしまう癖がある。
戻す時間と、探す時間の短縮のため、
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ケースの溝に細い紙を入れて、
目印の色をつけた。
元の位置に戻しやすい!
どこまで描き込むかと考えるけど、
いつも、ふっと手が止まる。
「ここまでだ」
その瞬間に、絵が急に別の世界に行ってしまい。
誰かのところに行こうとする。
一枚一枚の絵が、それぞれの場所で活躍しますように。
ホームページでmaruの絵を紹介してます→http://maruartworks.com/
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