オリンピック

日本中が湧きに湧いたオリンピックが、閉幕して数日経ちました。
が、閉幕したというのにテレビではメダリストを
中心とした報道が続いています。
今回の大会は、メダルの数が過去最高と言われていますし、
野球を筆頭にプロの選手が数多く出場していました。
私は、メダル・メダルと騒ぎ立てる事に少し違和感を感じます。
どこの国の選手でもオリンピックを目指し練習を積んできたのだから、
誰よりも強く・人よりも多く勝ち残りたいと思っているでしょうが、
勝つことよりも、そこまで来れたという事がすごいと思うのです。
内戦やテロで生きるということが難しい環境の中で出場する。
コーチも居なかったり、プールがなかったり、整備された競技場もない、
条件が悪く環境も悪い、そのような国から出場する。
本当に競技を愛し、情熱を持ち参加しているのだろうと思います。
私は、野球の日本代表に疑問を持ちました。
十数年前のオリンピックは、アマチュアスポーツの祭典だったのに、
現在は野球・サッカー・・・いろいろな競技で
プロの出場が認められています。
その競技の中で一番納得いかないのが、野球です。
プロ球団での活躍という夢を追わず、実業団で野球を続け、
日本代表としてオリンピックに出場し、
メダルを取ることを目標にしている人は、多いと思います。
代表を全てプロにする。
それによりアマチュア・セミプロで競技を続けている人の夢を、
断っているのではないのだろうかと思うのです。
バブルが弾けて、スポーツから手を引く企業が多い中で、
仕事と競技を両立させるのは、並大抵の努力ではないと思います。
その努力の先にある、日本代表としてのオリンピック出場。
頑張っている人たちの夢を奪う。
あまりにもヒドイことだと思うのです。
所属している企業では、良い結果を残しても本業の穴埋めをする為に、
一番真っ先に切られてしまう。
それ程、現在の実業団スポーツは危うい存在になっています。
その上、オリンピック出場という希望を断たれる。
これからは、企業に属してスポーツを続ける人たちに、
夢を安心して追い掛けられる環境を
提供できるような社会になってほしいと願います。