韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

検査と監査

2005-11-25 16:43:56 | 情報セキュリティ
 このブログでもたびたび取り上げている構造計算書偽造事件ですが、偽造を行った建築士の責任が問われるのはもちろんですが、それをチェックするはずの検査機関の責任も大きな問題になっています。

 私はこの事件が起きるまで、そのような検査が役所から民間企業に委託して行われていることを知りませんでした。そういうわけで、建築の際の検査を民間に委託することが本当にいいのかどうかという議論も起こっているようです。

 情報セキュリティの世界での検査は、監査と言われますが、何か不具合がないかを調べるということでは共通点があります。情報セキュリティポリシーを策定し、実施している企業や、ISMS認証を受けている企業ではまずは内部監査が必須事項です。

 内部の人間が、自分の部署以外をチェックするというわけです。これも、うまくやっていかないとなあなあになって、チェック機能としての役割を果たさなくなる恐れがありますので、運用にあたってはいろいろと工夫が必要です。

 そして、ISMS認証を取得している場合は、内部監査の他に認証機関よる、認証を維持していくための継続審査が行われます。これは、第三者が行うものですから本来は信頼できるものなのですが、今回の建築業界のような例もありますのでこれからどうなっていくか、ちょっと心許なくなってきました。

 建築の際の検査は、それがないと仕事が全く進まないかつ予算に直結する話なので今回のようなことも起きるのかなと思っていますが、ISMS認証が企業にとって必須事項となりつつある現在、これから、建築業界で行われているようなずさんな検査・認証が行われるようにならないとも限りません。

 それを防止するためにはいろいろなチェック機構が必要だと思われますが、最終的にはかかわる人間一人一人のモラルの問題だと思います。

 今回書類の偽造を行った建築士は、取引先から圧力をかけられ、仕事を失っては困るのでやってしまったと述べているようですが、こんな大事件に発展して、自分の職業人生を棒に振ってしまったのですから、愚かだったと言われても仕方がありません。

 最後には、われわれ一人一人の倫理が問われるわけです。皆さんも、心して日々業務を遂行していただきたいものです。

★★★ 人気ブログランキング参加中!!!ぜひぜひ!クリックお願いします ★★★

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。