カンナからの風

沖縄県北部東海岸にある小さな1軒のホテルから

人生を豊かに過ごすために

2011-12-21 06:54:59 | 愛情

以前にも書いたが、歩くと言うことは、人間にとってとっても重要なこと。原始人間は、歩いて移動した。西アジアから東アジアへ、アフリカからヨーロッパへ。人間のDNAの中には、歩くと言う原始的な行為が核としてあるらしい。歩くことで健康の貯金をしている。10年後の自分の健康や体力は、今作られている。飽食の時代の中で、食べ物からの栄養も低下して、運動機能も低下して全てが便利になっている。

だからこそ、今、人生を豊かに過ごすためには何をしなければならないか?考えると・・・自然と答えが見えてくると思う。不便、不自由さの中で知恵を使い、体を使いして何かを生み出す達成感は、便利さの中からは生まれて来ないのではと思うが・・。

歩くと言う行為は、人間の機能や健康維持に不可欠と言う。代謝をあげることもそうだと言う。歩くことで頭の中が整理されていく。内蔵機能にも影響を与える。今、健康のためのサプリメントが氾濫しているが、依存するだけでは何等改善されることはない。自らの原始からの体の機能を十分に使うことが何より人生の豊かさを作り出して行く。

早朝、太陽が昇る景色を眺めていると心が穏やかで美しいものへの感動が生まれて来る。歩きながら自然に触れ、その日その日の空気の違いを感じ取って、感性を豊かにして、毎日を充実させる糧とする。

 


愛情

2011-12-19 06:54:36 | 愛情

少し前の話。ホテルに30代の男性から予約を頂いた。その時に、お願いがあるとの事。沖縄県内のお客様だった。男性は、ご予約の3日ほど前にホテルを尋ねて来られて、そのお願いことについて相談があった。

実は、予約の日は大切な彼女の誕生日とのことサプライズでプレゼントあげて祝いたいとの事。ホテルスタッフは、この手の相談を頂くことがとってもうれしい。特に女性のスタッフは、もう一生懸命になる。お客の喜ぶ顔が見たいとの一心でまるで自分のことのようになる。

そして、当日もう一つのサプライズがありました。それは、彼女へのプロポーズでした。さすがにここはお手伝いするわけににはいかない・・。誕生日とプロポーズ。彼は、彼女を乗せて、ホテルへトラックで乗り付けて来ました。最初は、彼だとだれもわかりませんでしたが・・。ありのままの自分で、精一杯の心で彼女に向き合う彼の姿はとても美しく見えました。

その日のディナーでのサプライズプレゼントは大成功、素敵なホテルとディナーとワインと彼の真心が真っ直ぐに彼女の心に伝わったようでした。

そして、数日後彼からホテルに電話が入りました。あの日のプロポーズの返事があった!「僕達結婚します!」との彼の言葉に私たちまでうれし涙を流しました。

ひたむきな姿に感動を頂きました。ありがとうございました。

*写真はイメージ

 


祈りの人々

2011-12-13 07:08:49 | 愛情

最近、ホテルに良く来られるお客様とお話をさせて頂きました。カンナリゾートの存在を最近知ったので尋ねて見たら、とても気にいったので・・と言うことだった。しばらく、話を伺っていたらバプテスト教会の牧師様でした。

穏やかな表情にいつも微笑みを浮かべていらっしゃる姿が印象的でした。宜野座村に小さな教会を建てて信仰に励んでいらっしゃると言う。それでも、何故?韓国の方々と・・とこの辺りのことに無知な自分が・・。初歩的な質問?を問いかけてみたら・・。この沖縄と言うところを祝福にこられると言う。

祈ると言う行為は、人間だけが持つ高度な行為という。動物と人間の大きな違いは、ここにある。思想や文化や宗教は違えども、人間と言う限り平和や幸福を祈るという行為が必ずある。

沖縄はアジアの玄関口。厳しい、悲惨な歴史を味わって来た地域だからこそ、こうしてアジアの友が祈りを捧げながら尋ねて来てくれるのだろうと思った。その意味では、沖縄は、世界への窓口だと思う。特に、アジアの窓口としてこれから大きな使命と責任を持っているように思える。そこには、庶民の祈りや人々の交流から始まる平和な心への想いが大切だと思う。

来年は本土復帰40周年。日中国交回復40周年と言う節目の年。沖縄の地下や取り巻く空気に胎動する新たな光が生まれて来るのかも知れない。

 


ロマンチックな季節

2011-12-06 07:37:52 | 愛情

12月は1年で、最もロマンチックな季節ではないかと思わせる・・・。思わせると言うのは、ホテル、デパート、商店街、レストランがいっせいに恋人達にファミリーに素敵なご夫婦に・・・そして独身の彼らに、彼女らにまで・・ロマンチックを売っている。

19歳のX'mas eve 一人で東京にいた。 大学の仲間達とX'mas partyをしようと騒いでいた・・・若いとき、一人で過ごすことがとってもさびしいと感じた時があった。何の意味もなくバカ騒ぎして、時を無駄に消費していた時代。それから時代を重ねて行くこと20年を過ぎる頃からロマンチックな季節に対して・・・愛する人に込められた想いを伝える時のように感じ始めた。都会の喧騒の中で、ぽっかりできた真空地帯のような場所・・・そんな忘れ去られたような場所で一人まるで映画を観るように銀座の華やかな通りを行きかう人々を眺めていた時があった。

愛する人を失って・・・2年経った頃のX'mas eve。予約していたクリスマスケーキを買い込んで愛する子供達が待つ家路を急いだ。生きることに一生懸命だった時代。サンタクロースがいた頃の時代。

それから時が経ち、今も、ホテルの仕事に携わっている。この季節にお客様をお迎えする時いつも感じる・・・お客様には、温もりや愛情を感じて頂ける時を過ごして頂きたい。

エントランスにX'mas Treeのデコレーション。

カンナでは、X'mas eveには、X'mas concert 「THE GIFT OF FULL MOON」      今年最後のハウスコンサート。


静かな時間

2011-11-25 07:07:59 | 愛情

久しぶりに故郷の福岡に出かけて来ました。九州の地から見る沖縄がとても新鮮でした。久しぶりに両親との時間をゆっくりと過ごして・・・静かに流れる時間がとても貴重なものに感じました。

飛行機の中で、沖縄在住の国吉多美子さんのエッセーを読み返していました。「旅に出ると言うことは人を識ることから始まる。その人の国歴史やまた世界を見ることになる。どれだけ多くの人とかかわったか、どれだけ多くの国を見聞したかより、どれだけ深く生きることにかかっわったと言うことが真実を見れるのだ。と彼を通して教わった気がした。(セトウと青年より)

今回は、旅というものではなかったが、旅を見直す良い機会になった。何度も読み返して行く内に心の中に涼やかな風が吹き抜けて行くのを感じた。沖縄に旅に訪れる人々にどのように関わることができるか・・・。ホテルと言う仕事を通じて心が通い合う旅を楽しんで頂ける沖縄でありたいと思った。何気ない当たり前の風景に人が関わることで旅の魅力が何倍にもなるんだろなぁ!