カンナからの風

沖縄県北部東海岸にある小さな1軒のホテルから

ホテルの食を考える

2011-11-30 06:53:41 | リゾートホテル

これまで、当たり前と言われてきたホテルの豪華な食について考え始めて6ヶ月がたった。最初は、興味を持ってもらえなかった調理スタッフも最近は、関心を持って様々な工夫を考えてくれるようになった。高いお金を出して召しあって頂く食事が、体のバランスを崩したり、慢性の病気の原因となったりとなるのは・・・。せっかくホテルの食事を楽しんで頂くのであれば安心して召し上がって頂きたいと考えてきた。

カンナリゾートでは、以前から薬膳料理を売りにしてきたからこそ、お客様のことを本気で考えた料理を提供したいと思い続けてきたが、最近、イタリアンのシェフが考えてきたランチメニューが800カロリーを切ることに成功した。もちろん、味は、これまで通り。宜野座村の健康福祉課の栄養士の方と取り組んで来たものが形になりそうでうれしい。昨日、栄養士の方を訪ねたら彼女も我ことように喜んでくれたのが本当にうれしかった。最初は、彼女からの提案も、門前払いに近い状況だった。「ホテルの食は病院食とは違う!」と厳しく跳ね返されていたから余計にうれしかった。いつも、思うことは人にやさしいホテルでありたいと願っている。お前は、理想主義者だと批判を頂くこともしばしばある。経営を考えたからこそ、人に愛されるホテルを創ることが何より必要なことだと考えている。1年2年で人々から愛されるホテルは作れないが急がなければならないことも事実。いつか・・・ではだめだ。明日にからでも・・美味しくて健康的で美しくなる食事は、人生をもっともっと素晴らしいものにしてくれるに違いない。

*写真はうこんを練りこんだ手打ち生パスタ:薬膳イタリアンより

 

 


宜野座の作家

2011-11-29 07:35:43 | 沖縄

先日、宜野座村在住の「鈴木芭蕉布工房」を尋ねた。新築の木の工房は、新しい木の香りのする素晴らしい工房だった。宜野座にこのような素晴らしい伝統工芸作家の方が住まわれていることを心よりうれしく思った。

芭蕉を育てることから始めて芭蕉の繊維から糸にを作り、帯を生み出すまで全て一人で手作りであると言う。1年の6つの作品を作るの精一杯と言う。手作りの品には心がこもっており、鈴木さんの想いが形に現れているように思えた。

「ものづくり」は日本の伝統技術であるが、最近の機械化が進み行く時代の中で貴重な財産とも言える。だから、決して安くはない・・・本物だけが持つ魅力に溢れている。時を刻むに連れて本物だけが生き残って行く。サービスと言う物もそうだと思う。形だけサービスを作っても、そこには心からのくつろぎや歓びはない。

沖縄東海岸は、あまり人々に知られていない資源が溢れている。太古の昔の沖縄の文化や遺跡がまだまだ眠っていると言う。この手付かずの資源をどのように活かすかは、心の問題にあるように思える。卑弥呼の時代の沖縄に、どのような文化があったのか未だ知られていないと聞いている。東海岸には、その誰も触れたことのない遺跡や文化が奥深く眠っている。

このような自然を大切にしながら、太古からの沖縄に眠る文化や遺跡を守りながら、文化意識の高い観光が生まれて来ることを期待したい。

 


カンナファンクションホール

2011-11-28 07:30:39 | リゾートホテル

昨日、秋の名曲コンサート、フルート:渡久地圭さん、ピアノ高良仁美さん、チェロ上原玲美さんの3人の素敵な演奏家によるサロンコンサートが開かれました。満席に当日券が売止めながらも多くのお客様にお越し頂きました。

カンナリゾートヴィラのファンクションホールは、何度かお話をしましたが、木作りで天井も高くオリエントな雰囲気の教会の様な雰囲気です。演奏家の方々にも大好評で・・・プロの方々でコンサートホールに最高とお褒め頂いてます。

普段は40名様限定でのハウスコンサートですが・・今回は100名近いお客様で熱気が渦巻いてました。小さなホールだから、クラシックを身近に楽しむと言う環境が生まれるのだと思います。クラシックに限らず、沖縄の伝統弦楽器三線なども同様です。音楽を楽しむ心が、この木作りのホールに染みこんで行くとうれしいものです。素晴らしい音楽を演奏して頂いて行くうちにこのホールにも命が吹き込まれるに違いないと思います。無機質な物質でも、人が心を添えているといつの間にかその心が伝わって穏やかな温もりが生まれて来るようです。建物は、人々がどのように使いこなすかで、どのように使われるかで変わってくると思います。世界の歴史を刻む建物などを訪れると心に響いてくるものがあります。そんな素敵なホールに育って欲しいものです。


名曲コンサート・・・カンナリゾートで

2011-11-27 07:24:09 | クラシック音楽

本日11月27日(日)17時30分開場 18時開演 

ー見どころ聴きどころー

フルート渡久地圭さん、チェロ上原玲美さん、ピアノ高良仁美さんの3人による名曲コンサートが開かれます。哀愁のメンデルスゾーン三重奏曲他クラシックの名曲を楽しんで頂ける贅沢なひと時。

渡久地さんはカンナではお馴染みとなりました。渡久地さんは、このカンナリゾートヴィラのファンクションホールをこよなく愛してくださって・・・帰国(帰沖)するたびに演奏会を開いてくださって多くのファンの方々を楽しませています。彼の人柄を思わせる温もりのあるフルートの音色は、多くの人々の心を惹きつけて止みません。ウィーン、東京、沖縄を行き来しながら多く演奏家達との交流もある素晴らしいフルーティストです。

高良仁美さんは、金井喜久子ピアノ全曲集「琉球カチャーシー」(琉球音楽を伝統楽器を使わずにピアノで演奏)で評判となって、端慶覧尚子さん作曲作品をソロで演奏しているアルバム「沖縄・夏の風景~高良仁美ピアノ・ソロ」を発売された沖縄を代表する素晴らしいピアニストです。「夏の風景」は沖縄の夏の生活風景を朝から深夜までイメージできる暮らしの中の音楽を表現された楽曲で何気なく聴いていると沖縄の優しさや哀しさが伝わって来る心に響くアルバムです。

上原玲美さんは小澤征爾音楽塾オーケストラプロジェクトに参画して、様々な音楽祭に出演。多角的な活動を見せてくれています。2009年12月25日~銀座4丁目の奇跡’09~に出演されて愛の三部作やチャイコフスキー弦楽六重奏などを演奏。音を感じながら演奏している印象的な音楽ヴィジョンを表現するために、一音一音を大事に演奏していると言われている演奏家として活躍されています。

 

 


ホテルの窓から

2011-11-26 06:35:50 | リゾートホテル

ホテルの窓からの景色は、ホテル選びのポイントの一つかも知れない・・・。海外のホテルにチェックインして部屋に入ると最初に窓辺に行く。そしてカーテンを引いて外の景色を眺める。その景色が良いともう大感激となる。あるホテルの窓からの眺めは、朝の港の賑わいが見える素敵なホテルだった。小さなホテルだったから・・人々の声まで聞こえてくる。うるさいと感じる人もいるだろう!でも、僕には、言葉がわからないなりに人々がたくましく生きている姿を眺めていると不思議に安らぎを覚えたものだった。

ここ沖縄のカンナリゾートヴィラの窓からの眺めは、オーシャンビューがやはり人気。部屋から海が見える。海面がきらきらと輝く景色やまったりとした鏡のように平らな海に月の光が輝く海が部屋から見えるとそっと外に出てみたくなる。暗闇に輝く月の光はやさしく美しい。

宜野座村の闇は深い。都会での生活をしている人々から見ると真っ暗闇に見えるに違いない。しかし、この闇に親しむと別の世界が生まれて来る。自然に親しみ近づいて行くような感じがする。夜明けは、また格別。真っ暗の世界が徐々に明るさを増し始めると海の向こうからまばゆいくらいに大きな太陽が金色の雲を左右にまといながら昇ってくる。

ホテルの窓は世界への窓。世界を旅しながら、世界の人々の賑わいに触れてみたい!旅への憧れが湧いてくる。

*写真はイメージ