カンナからの風

沖縄県北部東海岸にある小さな1軒のホテルから

満月からの贈り物VOL5.

2011-10-09 07:55:54 | 音楽会

昨夜はあいにくの雨天空。満月の姿を見ることはできなかったけれど・・・素晴らしい歌に魅せられたひと時だった。メゾソプラノ兼島麗子さん、ピアノ山根貴志さんのお二人の演奏会。鳴り止まない拍手・・・兼島さんの歌声の素晴らしさは、ホールの中を充満し尽くして尚余りある声。美しく透明感に溢れているかと思えば深く強く心の奥底に響く歌声。今、私達は一体どこにいるのか?と思わせるほど・・・素晴らしかった!歌が私達を心の旅に連れ出してくれた。こんな経験は、久しぶり・・・。日本の歌から始まってイタリアのカンッオーネ(本来男性が歌う)まで幅広いジャンルで聴かせて頂いた。

そして、山根さんのピアノソロが素晴らしい!「ドビッシー作:月の光」で、じっくりと月の輝きがまぶたに浮かぶような演奏。

2曲目のソロでは、リスト作曲のラ・カンパネラ La Campanella

【ニコロ・バガニーニのヴァイオリンの演奏を聴き、大きな衝撃を受けたリストが「僕はピアノのパガニーニになる!」と言い、自らの技術を磨き上げて作り上げた曲で 和音、跳躍など、非常に複雑で特殊な技術を要し、演奏者には完成された極めて高度な技術を要求する】と言う、難曲に挑んで頂いた!これがまた素晴らしかった!この1曲に、お客様が静けさの中に興奮で、ため息とも感嘆ともつかない空気がホールを満たし・・これまた私達を異空間へいざなう夜汽車に乗せられた感覚に囚われた。

最後は、ビゼーの名曲からオペラ カルメより「ハバネラ」 Habanera/タバコ工場で働くジプシー女カルメンがドンホセに歌う情景が浮かぶほど感情移入された演奏だった。最後は、もう本当に鳴り止まない拍手、拍手、拍手!ブラボーを叫びたくなる感動の嵐だった。音楽は素晴らしい!音楽の持つ魅力を堪能する最高の一夜だった。よく朝の目覚めにさえまだ興奮が残っている。 

 


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