They slither while they pass they slip away(?)
That call me on and on(?)
They call me on and on(!)
shades of earth(?)
shades of life(!)
my opened views(?)
my opened ears(!)
It calls me(?)
And calls me(!)
千明守(椎名守)先生
私が代ゼミに通い始めた時、先生が初回の授業で「『ちぎら』は発音しにくいから、予備校講師としては変えた方がいいよ、ってアドバイスをもらったので『しいな』に変えたんだ」とおっしゃっていました。まだ変えて間もないころだと思います。
以前のブログでも書いたんですけど、私は古典文法への苦手意識を克服出来ないまま受験を終えてしまいました。
でも実は、椎名先生の授業とテキストに救われて合格できたのでは?と思う側面もありました。合格した学校と学部の試験では、古文がすんなり解けた気がしているんです。
それは、特に直前講習会の『決戦! 勝つための古文』という授業を聞いて、テキストに載っていた単語、文学史をがむしゃらに覚えたことが功を奏したのかもしれません。
椎名先生は、一見線が細いように思えました。確かサテラインの夏期講習かで「これはサテライン講習の初日で…僕はいま、すごく緊張してます。カメラで写されると困るんですけど、足が震えているんです」と告白されていました。
ところが実際の授業は情熱的。雑談も情熱的。夫婦喧嘩をして奥さんが実家に帰ってしまったときに、花を持って謝りに行ったこととか。先生の地元が群馬県であることも相まって、私はとても親近感を持っていました。
そんな先生が2014年の大晦日にお亡くなりになられていたことを、つい最近まで知りませんでした。
どんなご病気だったのかは分かりませんが、非常に研究熱心な方で、予備校講師をしながらも研究を続け、徹夜をしてしまうことも雑談で聞いていたので、その頑張りすぎが何かしら影響してしまったのではないかと想像してしまいます。
http://pr.kokugakuin.ac.jp/event/2013/03/19/134442/
上のページで見ると國學院大學での学位授与式が2013年3月でした。まだお若かったのに、残念でなりません。
今は感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
CROWTHER AUDIO HOT CAKE
3台。時の事情で増えてしまったのですが、それほどにHOTCAKEが好きです。
※2023年8月15日更新
続編「ホットケーキは生産終了したのか?」
スイッチが「NORMAL/MID LIFT」だった頃の1999年に購入したOLD CIRCUITバージョンが、私にとっての初代。
HOT CAKEに興味を持ったキッカケは、リットーさんが出した「楽器館」というムックにあったオーバードライブ/ディストーション系のコンパクトエフェクターの紹介(95年12月号の再掲載)で、葛城さんが試奏したレビューが気になったのと、レイヴォーンの「テスティファイ1曲マスター」っていう教則ビデオで、確証ないんですけど、ichiroさんの足元にチラッと映ったのがどうもHOTCAKEに見えたことでした。
ここで葛城さんの95年当時のレビューを紹介します。
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結構低音が"ブブブブ"言うね。これはトーンがないんだけど、音色切り替えのスイッチ(ノーマルorミッド・リフト)が付いてて、それのノーマルのままでも、わりと低域がブーミーな特徴がある。でも高域はDODのオーバードライブとかと似たニュアンスで、意外と音程感はキッチリ出てくれるね。余計な倍音でギラギラしないから、比較的ブーミーな音色が好きな人向き? 6弦を弾いたときに"ブルンブルン"ってやりたい人にはいいだろうね。1弦の方に行った時のプレイのニュアンスはわりと細かく出るような気がする。
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ファズっぽいニュアンスのある歪みが好きだったので、それからずっと気になっていました。それとここでも書いてますが、B'zのSurviveツアーでメインで使われたブースターとしても気になる存在でした。
使ってみると、確かに低域にファズのニュアンスがある。似たようなものとして挙げられるBLACK CATのOD-1は、HOT CAKEに比べるとよりファズに近いかな。これも良かったんですけど、結果的にOD-1は売却してしまいました。
HOTCAKEは、DRIVEを上げると中音域にどんどん集約されてムンムンで暑苦しい音になりますが、上げすぎなければブライト感が残って、とても絶妙なクランチが作れます。
ギター側のボリュームを下げると、完全なクリーントーンが作れるのが素晴らしい。オーバードライブペダルの中には、ギター側のボリュームを下げても、弱くピッキングしても、高音域にシャリシャリした歪み感が残るものもありますが、こいつは、軽くなでるように弾けば歪まず、ガーンと弾けばきっちり歪みます。
この点に関してはBOSSのBD-2に近い。BD-2との違いは、ミドルのハリというか、音の密度がね、HOTCAKEの方が濃ゆい。
ミドルがあるのでHOTCAKEのことを「太い」と形容する人もいますが、当たっているようでなんか違うような。個人的にも太さが加わることに異論はないものの、例えばガバナーのように低域がボーンと太くなるのとは違います。なので、BASSを押し出して太くしたいという人は拍子抜けするかもしれません。
この音質を利用して、HOTCAKEをブースターとして使用するのもイイ。ハイがきつくならずスムーズに抜ける音になると思います。
いまメインで使っているテレキャスの場合、フロントで歪まないようにし、リアでクランチーに歪むセッティングにしています。バンドアンサンブルの中で、クリーントーンのバッキングで少し存在感を出したいときは、HOTCAKEをオンにするわけです。
ストラトの場合、フロントでボリューム全開にしている時にわずかに歪む程度。で、ある程度歪ませたい時に前段に置いたチューブスクリーマーでブーストします。最初からそこそこ歪ませたいと思うときもあるし、ギターとピックアップの出力によってつまみをいじったり、セッティングはその都度変わりますけどね。
チューブスクリーマーは数機種ありますが、どれを使ってもHOTCAKEとの相性は抜群。メインではST-01を使ってますが、TS9(私の所有物はトニー・ブルーノのモディファイもの)がイイかな~という気もします。HOTCAKEとチューブスクリーマーだけっていう時は、TS9DXで音のバリエーションを持たせるのも面白いと思います。ボードに入れている様子はこちらをご覧ください。
で、このTS系によるブーストですが、いわゆる「ドライブ最小」「レベル最大」にはせず、ちょっとだけドライブを上げた音を、これまたちょっとだけレベルを上げて送り出すというイメージです。こうすると、HOTCAKEのドライブを上げたときのようなムンムンな音にはならず、両方の歪みが加わって、理想的な音になります。主観ですが。
で、こんなブログを見つけました。
http://ippeichan.hatenablog.jp/entry/2017/06/04/201826
これはいい音!
良い面とイマイチの面を含めて、この方はHOTCAKEの特性を完璧に理解されているように思います。ここまで書かれているのは他には見たことがないです。僕が普段出している音よりも深い歪みですが、これも私にとって理想の音の一つです。
で、上のブログでも触れられていますが、HOTCAKEの特徴として、コードを弾いて音を伸ばした時「ジリジリ」という、高域の割れる音が入るんですけど、これを是とするかどうか、好みの分かれるところだと思います。
私は…大好きなんです。
昔、いわゆるラジカセのようなオーディオ機器にギターをプラグインして音量を上げたときのビリビリした音、ボーボーに割れる音、あの感じがわずかに再現されている!って思うんです。
さて、この辺から非常に表現しにくい領域に入ります。
誤解されるかもしれないし、言ってる意味が分からないと思われるかもしれませんが、あえて表現すると、HOTCAKEには、自分が理想とする数種の音が詰まっているんです。
一見普通のオーバードライブだし、でも低音弦ではファズっぽいし、テレのリアかレスポールを使えばツェッペリンの初期っぽく感じるし、ストラトとチューブスクリーマーで組み合わせればレイ・ヴォーンっぽくもなる。それと、上で紹介したブログのとおり、他のペダルとの組み合わせとセッティングによっては、松本さんのようにも聴こえる。
例えば、私は別記事でフルテンダーがレイ・ヴォーンっぽいって書いたのに、ホットケーキもそうなんかい? 矛盾してねーか? ともとられかねませんが、でも、レイ・ヴォーンって、時期や、曲によって音を変えてますから。
フェンダーアンプ自体を歪ませて(これがFULLTENDERの印象)TS10でブーストする時もあるし、ダンブルを使っていた時もある。更に、TS808を歪ませてTS9でブーストする時もどうやらあったらしい。確かにそんな感じの中音域の太さを感じるときもある。で、時にはファズフェイスだって踏むのだ。
こうした色んな音の、いわば最大公約数って感じなんです、HOTCAKEが。色んな音のイメージを内在しているようなニュアンス。ただ、これはあくまでも僕が好きな数種の音っていう意味なので、好みが違えば「なに言ってんのお前?」で終わるので、難しいところです。
ちなみに、私はクリーンにセットしたMarshallで鳴らしています。現在はDSL20Cを所有。元々は自宅のValvestateで音作りをしていたせいか、スタジオやライブハウスにある真空管のスタックでもコンボでも、Marshallが馴染みます。JCやフェンダーでは作った時の音の印象が変わってしまったり、コンプ感に違いを感じるので、気持ちが落ち着きません。Valvestateはパワーアンプ部に真空管を使ってませんが、それでも「あぁ、Marshallだな」って後から気づかされました。MGシリーズのことは良く分かりませんけど…。
最後に、3台の違いを。
上の写真が私にとっての初代。1999年購入。電源は電池のみ。なぜか穴が開いているのにフタがされている状態で、内部回路にも外部電源供給のプラグはないという仕様。増設できるようにしていたのでしょうか? スイッチはMID LIFTにしてます。NORMALはくぐもってしまい、個人的には使い道がありません。
ボードに固定せずに持ち運びしていたので、塗装のハゲがあちこちにあります。
上が3KNOB。トーンをつまみで微調整出来ることと、レベルが大きくなっているので使いやすいかもしれません。音質も若干違っていて、OLD CIRCUITに比べて若干ブーミーさが薄れています。あくまでも私のは。いや、あるんだけど薄くなってる。でも、音像自体が軽くなっているわけではなく、結構しっかりとしたコシと重心があるので、これはこれで汎用性は高まっていると思います。それと、表記はNORMAL/MID LIFTからPRESENCEに変わっています。
3KNOBを買った理由は、ボードを組む都合で外部電源供給のできるものが欲しくなったということと、可変トーンがどないなもんだ?と試したくなったためです。PRESENCEつまみの位置は、だいたい2時~3時程度で、少し上げ目にしています。
それと、どうやら3KNOBには、内部のスイッチで音色を変えられるものもあるらしいですが、私の持っているものはそうした仕様になる前だったせいか、そもそもそういう仕様だったのかは分かりませんが、音色切り替えのスイッチはありません。上の写真が内部で、切り替えできる機種はスイッチが上部にあるようなのですが、見ての通り私のにはありません。
ケースや説明書にも音質変化の記載は無し。今売ってるのは「3KNOBS」と、末尾にSが付いているようなので、そこがリニューアルの境目でしょうか?
で、3台目のOLD CIRCUITは、レベルが少しだけ大きくなっているようですが、音質は初代とほとんど変わらず。低音が若干スッキリしているかな? でもブラインドテストしたら分からないでしょう。買った理由は、ガリがひどくなった3KNOBを修理に出した時にさみしくなっての衝動買い。なにせルックスがカッコ良くなってたので。ケースの形状とノブの高さが変わり、全体の色が白くなったんです。はた目からすると微妙な差でしょうが、個人的には大きい差! 3台目を買うとき、店員さん同士が「カッコいいよね~」と言ってましたが、まさにその通り。
今まで、いくつものペダルを買い、そして売るということを繰り返していましたが、HOTCAKEは一生ものです。
で、3台も持っていて、中古も良く見るようにしているのに、
この、いまだにHUMAN GEARのページに載り続けている個体、というかこの時期(?)の、角ばったケースのタイプを見たことがないんです。これは謎。中古で出たらコレクションとして買ってしまいそうです…。
BOSS OD-3 Over Drive
実は先日買ったDS-1を使いこなせなくて悩みまくった挙句、97年の発売開始と同時に購入し、10年前に手放し、そして今、もう一度試してみようと思って買ったのがこのOD-3です。
OD-3って、前に持ってた時から不思議な感じがしていました。自分の感情の起伏なのかどうなのか「イイじゃんこれ!」って思う時もあれば、「なんかつまらないな」と思う時もあり、HOTCAKEとTUBE SCREAMER数種で満足して、増えてしまったエフェクターを整理することにした時に売ってしまいました。
で、今年、あるバンド用にDS-1をメインの歪みにしようと使い始めましたが、いまいち馴染めなかったことがキッカケになり、もしかして今OD-3を使ったら気に入るんじゃないだろうかなーと再び触手を伸ばしたら、大当たり!
ブースターとしてもイイんですけど、これはメインの歪みとして使うのが面白そうです。質感としては、BD-2と明らかに違います。音像全体がハイ寄りで、ドライブを上げるとディストーションとも呼べるくらい歪むBD-2に比べて、OD-3は、倍音はキレイに出るけどハイ全体がきつくはならずロー寄りで、歪みは波形がスパッと切り取られためちゃくちゃ歪むタイプではなく、目の細かい粘りのある音が特徴。特徴といっても、独特な音色かといわれるとそうではなく、目立つタイプではないかもしれません。
つまりそれこそが、この機種の独自性なのかも。
色々試した結果、これに戻ってしまったという人もいるんじゃないでしょうか? 決して僕だけではないと思います。
97年に買った個体、残しておけばよかったなー。後悔してます。
しかし、知恩院の空気を吸ったDS-1を外すことは考えられず、OD-3の前にDS-1を接続しブースターとして使うことにしました。いわゆるディストーション系エフェクターをメインの歪みにすることをしてこなかった僕には、このセッティングで落ち着きました。
メインバンド用とブルースセッション用に加え、これで3つ目のボードが出来上がってしまいました。そんなに必要ないんじゃないの?という気持ちがありつつも、DS-1→OD-3→CE-5と全てボスで固めたボードは、歌謡曲もハードロックもイケる汎用性の高い代物で使い勝手が良いと思います。
MICHAEL JACKSON 『SCREAM』
新曲はないけど面白いコンピレーションアルバムだと思います。This Place Hotelから始まるなんて、暗さ全開!
http://www.sonymusic.co.jp/artist/MichaelJackson/info/486011
今回見逃せないのは、ロックウェルの「Somebody's Watching Me」がマイケルのアルバムに初めて入ったことでしょうか。これは聴いてもらうのが一番なのであえて説明しませんが、この曲を聴きたいがためにモータウンのコンピを探しまくったのは遠い昔の話です…。
個人的には、最後のオリジナルアルバムとなってしまった「Invincible」から「Unbreakable」が(たぶん初めて)再録されたことがうれしい。マイケルの代表曲が80年代に集中していることは誰しも異論はないでしょうが、ソロのキャリア全てを俯瞰したとき、これぞマイケル・ジャクソン!と言いたくなる集大成的な曲は、この「Unbreakable」のような気がしています。90年代以降のニュー・ジャック・スウィングのリズムを持ちながらも、BAD期のようなリフとシンセストリングスの絡み、極めつけは当時すでにこの世にはいなかったThe Notorious B.I.G.の極悪ラップ! ビギーの「Ready To Die」の「Unbelievable」と聴き比べるのも一興。過去の良い点を活かしつつも、常に新しいサウンドを求めていたマイケルの姿勢が表れている秀逸な曲です。