
デイサービスへ、行かない日には、買い物に行ったり、お弁当を持参して、
子供の頃に、家族4人で行った思い出の場所へ、遊びに行ったりしました。
ほとんど、毎日のことなので、あまり遠くへは行けず、
自宅から、30分ほどのところに海があり、お昼前に出かけて、6時頃まで、
砂浜で遊んだり、話をしたり、船を見たり、何とか時間をつぶし、その日一日を
終える日々が続きました。

「家に帰りたい、家に帰りたい」
ここは、自分の家だと、言い聞かせても、納得せず
自分の家に帰りたいと、言い続けていました。
何度言っても、聞き入れない母に、私は時には、ヒステリックになり、怒鳴ること
もありました。

認知症の人を、怒ったり、怒らせたりしてはいけないと、わかっていても、
どうしようもない時も、ありました。
当然、その後は、とても不愉快なものでした。

当時、私自身、母が認知症であることを、まだ受け入れることが、出来ず、
きっと、何とかすれば、認知症を、治すことが出来ると信じ、認知症に効果がある
と言われていた、健康食品やサプリメントを取り寄せては、母に飲ませていました。
そんなこと、無駄な抵抗だと、わかっていても、いろいろ試しました。
奇跡が起きて、治った・・・・


そう思いたかった自分が、愚かでした。
