花の少ない冬に、真っ赤な実をつける千両は、正月に飾る縁起物として欠かせない植物です
千両は千両箱に通じると商売繁盛を願ったり、千両役者に通じると芸事の上達に願いを込めていけられてきました
万両にはそれ以上の御利益があると言われていますが、どうなんでしょう...
正月の花をいけるとき、千両はアマルにとって必須アイテムなので
年末になると買うのですが お値段が実に高いッ
花屋で一枝ごとにバラで売っていますが
正月用の縁起物ということで 去年は1枝550円(消費税入れたら605円)でした
この高値の花材を正月ぐらいふんだんに使って豪華にいけたいと考えるようになり
であれば剪定枝で挿し木をして増やし育てよう と思ったのが3年前
バラや菊、ポインセチアたちの挿し木で多く経験し うまく生育させてきたことから
何ら問題なく千両も簡単にできるだろうと高をくくっていました
2年前 年始に飾っていた千両の剪定枝を「挿し穂」にして赤玉土+バーミキュライトで培養
2月挿し木、6月鉢上げ...
6月 挿し木の8割近くがしっかり発根し新芽も開いたので
赤玉土+腐葉土をベースに苦土石灰・マグァンプK(緩効性肥料)・バーミュキライトを混ぜ培養土として
プランターに苗木(挿し穂12本)を移植
半日陰で風通しの良い木陰や軒下で栽培していたのですが、
7月になると株全体が急激にしおれて、葉がどんどん枯れ出し
8月にはすべての苗木が枯死してしまいました
え~ッ 何がいけなかったんだぁ~
日当たり(置き場)や水やりに問題はなく
考えられるのはただ一つ...肥当り 肥料焼け(肥料過剰障害)だッ
培養土の赤玉土といってもバラや菊栽培の鉢で使っていた肥料分が残っている古土を使用
そこへ苦土石灰や緩効性肥料を加えた用土を苗床としていました
調べてみると千両には肥料は基本いらない
それなのに化学肥料を多く投入したため土壌中では高濃度の肥料が溶け込んだ水に苗木の根が囲まれて
植物中の液体は土壌中と比較して低濃度になるため、内から外へと水が流れ出してしまう(=浸透圧)
つまり、植物は根から水を吸うことができなくなってしまうことに
【豆知識】浸透圧
水だけを通す膜「半透膜」を介して接している二つの液体の濃度が異なるときに、濃度の低い方から高い方へと水を流して2つの液体の濃度を同じにしよう とする力がかかり、これを浸透圧と呼びます。植物の細胞膜は半透膜であり、通常時、植物は体の中の液体の濃度を高めることによって、土壌の中の水との浸透圧差を利用して水を吸収しています。
千両の初挿し木(2年前)大失敗の原因は、鉢上げ用土に苦土石灰・緩効性肥料など化学肥料の過剰投入による肥料焼け(浸透圧の変化)だと
そこで今年はその失敗を教訓に、正月にいけた千両を廃棄する際、挿し穂として使えそうな枝を選び挿し木に再チャレンジ
2月初旬に挿し木、通常4ヶ月ほどで新しい根と芽が出てくるのですが、今年は半年以上放置してから鉢上げしました<トップ画像>
ポリポットに小分けした苗木は長い根を伸ばしイキイキと育ってくれました
↓2年前、苗木すべてを枯死させて寂しかったので近くのホームセンターで千両の小さな苗木を買ってきて菊鉢で育てたら順調に大きくなってくれました
今回の苗床には苦土石灰も化成肥料も全く入れず、雨ざらしにされていた古土に
腐葉土と堆肥の有機物だけを混ぜて用土にしました
さて、これから苗木たちは上手く育ってくれるか? 楽しみです
ポインセチアもプリンセチアも7月8月の酷暑を乗り越え 葉も広がり大きく育ってくれました
これから短日処理の時期に入ります
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