『天皇の料理番』...いつ観ても熱い想いが湧いてきちゃう。

2015-05-03 15:31:22 | レビュー
先週から始まったTBSテレビ60周年特別企画、俳優の佐藤健主演の
TBS日曜劇場『天皇の料理番』(日曜後9・00)。

『天皇の料理番』は、1980年10月~81年3月(TBS、連続ドラマ)、93年2月(TBS、単発ドラマ)に
続く3度目のドラマ化。原作は直木賞作家・杉森久英氏の同名小説(1979年)。

大正~昭和の史実に基づき、宮内省大膳職司厨長(料理長)を務めた秋山徳蔵の
青年期から主厨長になるまでを描いた作品。

ドラマは秋山の実際の経歴をもとにしているが、細部はフィクションであり、
実在した秋山との混同を避け、杉森の原作では「秋沢篤蔵」、ドラマ版では「秋山篤蔵」の
表記となっている。


アマルは35年前、堺正章主演でリアルタイムで観ていました。

秋山篤蔵(堺正章)とコック見習い仲間の高村新太郎(鹿賀丈史)、山本辰吉(明石家さんま)との
修業時代から三者三様の将来の姿、


篤蔵は早く料理長・宇佐美(財津一郎)のように一人前になりたいがばっかりに料理長の
大学ノート(レシピ本)を皆が帰った後、厨房横にある料理長室に偲び込み鍵のかかった机から
ノートを盗み出す...(今日はこのシーンがありました)
料理長に人のノートを盗んだとしても意味がないこと、料理修行の意味を諭されるシーン、

その他見習いコック時代の先輩のいじめ、パリ修業時代の人種差別・いじめ etc.


一部はフィクションであるものの、
子どものときから料理や菓子作りが好きだったアマルにとって
このドラマはとても印象深い(心に残る)ものとなりました。

余談ですが、堺正章は役作りのため、彼の小野正吉(当時ホテルオークラ総料理長、
‟日本のフランス料理の父”と称される)氏のもとオークラの厨房で約3ヶ月間料理の修業をしたそうです。

フランス料理の基本「オムレット(L'omelette)」
↓カリカリにローストしたベーコンが添えられて美味しそうです。



小野総料理長はアマルがあべの辻調に通っていた頃、料理指導に来ていただき
目の前で本当に細かな(繊細な)料理手法(テクニック)を披露していただきました。
(日本の仏料理界の重鎮となっても)料理の勉強を常に怠らない方で、当時ヌーベル・キュイジーヌ派
とされるフランス料理界のスターを招へいしての料理研修会でも日本の若き料理人たちと一緒になって
ノートをとって真剣に勉強される人でした。

下の画像は、小野正吉氏のよく見かけた(アマルの記憶の中にある小野総料理長のイメージ)ポーズ。
腰に手を当て鍋をかき回している姿。(中堅の料理人に懇々と諭しているようですね
あの時代は帝国の村上総料理長とフランス料理界の双璧でした。


話を今回のドラマに戻しましょう。

今回のドラマの主人公(秋山篤蔵)役を演じる若手俳優(佐藤健)の顔を見たとき
頭を丸め短髪だったので
あの「ROOKIES」「大河ドラマ 龍馬伝(岡田以蔵役)」「るろうに剣心」の佐藤健とは
気が付きませんでした。


初回を観た限りにおいては
「イイできですね

ドラマを観てたら、どこかで見た画質やカメラワーク、音楽の演出など
あれ?以前TBSでやってた「JIN-仁-」とそっくりじゃない?

調べてみたら制作スタッフはTBS「世界の中心で、愛をさけぶ」「JIN―仁―」「とんび」などを
手掛けたプロデュース・石丸彰彦氏、脚本・森下佳子氏、演出・平川雄一朗氏が再びゴールデンタッグを
組んだということで...

日曜日の夜がちょっと楽しみになりました。

今回のドラマ、篤蔵が見習いとして働く華族会館の料理長・宇佐美は小林薫。
『深夜食堂』(TBS)の店主(料理人)から日本の華族を客とするレストランの料理長へ変身ですね。







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