Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

自分ブランディング

2017-10-16 | femmes...bijin tachi
きのうは、マダムHこと佐藤治子氏の講演に行ってきました。
マイスタイルの作り方セミナーです。

御歳70歳とのことですが、綺麗で爽やかで、笑顔が素敵な方でした。
後ろ姿に贅肉がなく、動作も軽やかで、
…っていうのが「おばさま」と「マダム」の成分の違い、と常々思うのですが、彼女はまさに、マダムの名に相応しい、優雅な方でした。

マダムHは本職デザイナーであり、服飾のプロとして、すでに本を4冊出されているので、読んだ人にとっては復習のような内容のセミナーでしたが、
実際にご本人を囲む会に参加してみて、集まった方々のエネルギーを感じ、収穫得られた時間でした。

⚫︎ヨーロッパマダムに学ぶこと→
「着たいなら袖なしの服を着てしまおう!誰もあなたの腕なんか見てませんから。ビキニもしかり。誰もあなたのお腹なんか見てませんから。」
⚫︎熟年世代を美しく見せるポイント→
「髪、肌、歯の三点セット。そして女の人とメイクは切り離せない存在」
⚫︎「歳を重ねるのは、良いことの方が多い。いつの間にか、悪いことを乗り越える力がついている。」


まず、おしゃれ指南とは生き方指南なのだ、ということをあらためて感じました。

極端な話、マダムに、より良い「生き方」のヒントを学びたくて、集まった方が多いんじゃないだろうか。

実際、皆、毎日着るものは山盛り持っている訳ですから、あらためて何を選んだらいいか知りたいのは、生き方に迷う時なのではないだろうか。

私自身、たとえば子どもの幼稚園のイベントに何を着て行ったら適当なのだろうと最初の頃は悩んでいましたし、
それは、幼稚園の文化や空気感をうまく掴めていない不安の表れだったと思い返します。

今、自分はどうあるべきか?、、生真面目にも、世間一般から求められているであろう役割 を果たしたい想いが、おしゃれに迷う一因ではないかと思う。

10代後半から20代なら、「モテ服」をまとって恋愛や婚活市場に参加しないといけない、
30代のOLなら、「機能的なのに女らしい」スタイルが良しとされる、

などなど、雑誌を教科書に頑張ってきた人ほど、モデル体型からひと際離れていく40代以降、お手本を見失って途方に暮れてしまうのではないか。
私がそうなんですが。

会場でも、
「昔のVuitton バッグが捨てられない」
というお悩み相談があり、
えっ使えばいいのに〜!
と、赤の他人であるわたしなどは思いますが、
多分、ご本人は本当に気に入った買い物ではなく、
みんなが持ってるから、
みたいな動機の持ち物で、そんなご自身ごと古臭く感じて手放したいのかもしれないな…と感じました。

過去の輝きとも、これからの希望とも、遠くなった…
と感じると、身動きできなくなるときがある。
そんな女性は多いのかもしれないなと思いました。

それが解る一方で、わたしは、
子育てと仕事でヨレヨレ〜…のとき、
似合う素敵な服や、ぴったりくるメイクの力に大きく救われました。
同時に、出産プラス加齢で劣化する髪や肌や基礎体力に自信や希望を無くし、心が晴れない日々、
輝く先輩方に勇気を与えていただきました。

マダムを慕う女性たちにも、同じような、哀しみを経てまた鉱物のように芯からつよく輝きたい想いがあるのではないかと思います。

その手がかりは何だろう?

このセミナーの前から、
ブログ→ヒット→本を出版→サロン開催→オリジナル雑貨販売、と、マダムの軌跡をネット上でですが見ていた者として、
いちばん参考にすべしなのは、マイスタイルならぬ、マイブランドの確立、ではないかと、昨日拝聴しながら思いました。

好きなもの一つ一つを点とし、
それを繋いだコーディネートを線とし「マイスタイル」と呼ぶとしたら、
「点」と「線」、自身を形作るすべてを、「面」で纏め上げたものが「マイブランド」という価値。
プレシャス系、VERY系、、みたいに雑誌の括りにまとまってしまうことなく、何歳になっても自分だけの安定感のある世界を快適に構築できたらいいんだろうなあと思いました。

マダムは、ご自身の生活すべてのブランディングに成功されており、サロンの価格はかなり高額だけれども、それがご自身の値段として設定できている。
さすが、年季の入ったプロです。
このまま、時を経てさらに重みを増していくブランドに成長されることを祈りつつ、
彼女を知る女性たちが、自分たちもいちブランドたり得るのだという根拠、自信を持つ一歩に繋がったら最高だなぁと思いました。






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