Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

気高く咲く人。

2007-11-21 | femmes...bijin tachi
吉永小百合さん。
先日、薦められてNHKの特集インタビュー番組を観ました。
やわらかくもキリリと爽やかなまなざし、深い声、たおやかな佇まいから、心に透明な空気が流れ込んできて、とてもまっすぐな気持ちになりました。
それにしても綺麗だね・・・と、彼と二人して感嘆する。
ダ「女優ライトなしであそこまでとは・・・」mi「すっぴんであれとは・・・」
まさしくその名の通り、白い百合のよう。
美しい横顔には憂いの表情をたゆたわせつつ、あごなど、華奢な骨の輪郭はすっきりと涼やか。がりがりではなく、適度にふっくらと女性らしい。抜けるように白い胸元から首には、シワがない!
飾らなくても素肌だけで美しい。
それは、日々の端正な暮らしぶりが為せること、と一見してすぐ知れます。
首やデコルテの肌艶は特に、ごまかしようなく生活習慣が語られるところ。

あらゆることに責任をきちんと持とうとする人、
自律に優れた人、
控えめでありながら意思的、
彼女にたいして、誰もがそんな印象を持つのではないでしょうか。
それで、存在感がいつまでも余韻のように残る。あとを引く。

番組は、山田洋次作品で母を演じる彼女が、「母」をテーマに取材に答え、内面を語ったもの。
人気絶頂・超多忙にして、「人間らしくあるために」と潔く決めた結婚、それに続く1年の休業、
結婚を機に選んだ両親との決別、
考えた末に作らないことを決めた子供、
・・・彼女の家族観は、語られなかったところにこそ、その重みが充分にあるのだと思いますが、ひとつひとつ、何にも染まらない、自分だけの決断を下した人の潔さが胸を打ちました。
女優業を支えた母親との確執に悩み胸を痛めながらも、
30年も歳の離れた人間と意見の相違があることはどうしたって埋められない。
と、子供時代にしてはじめから明晰に結論に到達している、少女らしからぬ落ち着き。
まず人間として、稀有の才能に恵まれた人とわかります。
成熟した内面が外側へ匂やかに薫る・・・ということにおいて、最高のお手本だと思いました。
駅やCMでたくさん、こんなに素敵な彼女のビジュアルに会えることを幸せに思います。


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