Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

葵祭、日本理解 【後編】

2009-05-18 | Kyoto sneakers since 2008
ちなみに、神道色のない純粋な仏教はどこで見られるのでしょうか?

寺という寺は天皇・将軍家の庇護の下でのみ栄えることができるので、これは存在自体が難しい。
京都にはないそうです。
福井県の永平寺くらいではないか、と教わりました。

さらに、「神道」という言葉、「神仏習合」という言葉は、明治政府によって作られたとのことです。



さて写真は、御所から出町柳を経て、下鴨神社へいたる道を歩く行列の様子です。







斎王代


源氏物語にも登場する牛車



古代の日本における宗教と信仰の位置は、
『「雨」をキーワードにしていた』
というお話も面白かったです。
農業国である日本では、しかる時期にきちんと充分な雨を降らせてくれれば信仰の対象はとやかく選ばなかったというのが本音であり、後に空海が絶大な人気を博したのは彼が『ウルトラ雨男』だったからだという。
なんて斬新なまとめでしょうか・・・!


さて、行列はゴールの上賀茂神社へ。16時にさしかかろうという時間です。


10時半に御所を出発したご一行は下鴨神社で長めの休憩をとるため、その間われわれも家に帰って庭仕事したり昼食とったり夕食準備したり・・・ゆっくりしていました。


到着をまちわびていた観客が立ち上がる。夏のような陽射しがまぶしい


鳥居をくぐった瞬間にお役御免になる馬。彼らは上賀茂神社で飼われています。ただいま!
やった~感が溢れるウキウキな動き



ゴーーール




さて最後にもうひとつ、興味深いことを。
日本思想家、代表的な人物を3人挙げるとしたら、以下のようになる、とのこと。

本居宣長(仏教を完全否定し、かんながらの道を説く。純粋な日本思想の代表)
道元(神道と一切混ざり合わず、純粋な仏教を説く)
加藤周一(日本国憲法を考察)


以上、
葵祭に見るピュア日本の姿と、歴史解説でした。
こんなクリアにまとめられた日本史解説は他に存在しないながらも、お恥ずかしながら初めて知ることが多く、勉強になりました。
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