まあなんというか、酷い映画だった。だが、そこが良い。俺は嫌いではない。というか大大だーい好き。
特に倉田保昭のむだづかい!なんだったんだろうかアレは。
以下ねたバレ有ります。
ぶっとんでいる映画だった。冒頭のシーン。舞台は日本だと思われる。主演の男が港町を歩いている。その絵作りは高倉健さんの映画のようだ。だが、挿入された劇伴のセンスに観客はこの先が心配になるだろう。男はふらりと赤提灯ののれんをくぐる。そこは和服の女ふたりの小さな居酒屋。キャメラはコメディアンヌ系をまず見せて残念な気持ちにさせてから、半島系のオルチャン美人を映す。おおっ!この店アタリかも!男は表情に出ないよう注意しながら酒を注文するが、男が残念な気持ちになっているのが解るのかコメディアンヌはおもてなしする気がまるで無い。いっぽうオルチャンメイクは色っぽいシナを作って「オニイサン熱燗デイイデスカー」。日本語慣れしていないのがまた良い。男は気を許して酒が進む進む。とたんに酔っ払ってご機嫌になる。この男、かなりのお調子者のようだが・・・
脚本が滅茶苦茶なので、1976年の健さん版を観てから鑑賞されることをお勧めします。