天皇陛下は歴代天皇で初めての海外留学を英国で経験された。英語以外にフランス語、スペイン語を学んでおり、高い語学力を生かし、国際親善の場で力を発揮されることを期待する声は少なくない。10年以上にわたり、スペイン語を教える同国出身のカルロス・モリーナ氏(66)も「世界の国々をよく理解し、素晴らしい天皇になられるに違いない」と後押しする。
皇太子時代最後の授業となった3月上旬、陛下の以前からのご要望を受け、文法の復習に約1時間を費やした。即位が迫った時期で、陛下は「とても忙しく過ごしています」と漏らされていた。59歳のお誕生日だった2月23日に招かれた茶会では例年以上に出席者が多く、新たな天皇への期待の大きさが感じられた。
外務省でスペイン語の主任講師を務めていたモリーナ氏に、宮内庁から陛下の講師へと依頼があったのは平成18年。ライフワークである「水」問題の国際会議がスペイン語を母国語とするメキシコで開かれるのを前に関心を持ち、習得を望まれたという。
以来、多い時は週1回、最近は月1回程度、お住まいの赤坂御所で講義。「読解力は欧州の基準で中程度。どんなテーマでもゆっくり話せば理解でき、きれいなスペイン語で返される」(モリーナ氏)。
生徒としての陛下は、勤勉でまじめ。長女の敬宮(としのみや)愛子さまが授業に加わり、陛下が文法の問題に取り組まれている間に、モリーナ氏と遊びながら会話を楽しまれることもあった。
陛下は、モリーナ氏の出身であるスペインの国王フェリペ6世(51)と長年親交を結び、近年は互いにスペイン語で話されることも。モリーナ氏は来日した国王から「陛下がスペイン語を話せるように教えてくれて、ありがとう」と感謝されたことがあった。
スペイン語圏は20カ国以上に広がり、「天皇として各国の駐日大使と交流される機会も増えるだろうから、非常に有益だ」とモリーナ氏。陛下からは、スペイン語の学習を続けたいとの意向が伝えられている。
「生まれながらに天皇になるための教育を受け、上皇さまの公務を支えられてきた。素質も性格も全ての要素を満たし、良い天皇になられるのは間違いない」。モリーナ氏はこう断言し、授業再開の日を心待ちにする。(伊藤真呂武)
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最終更新:5/5(日) 22:54
産経新聞
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