今日の川柳
人生は仕舞った後がチョー長い
じんせいはしまったあとがちょーながい
そりゃそうだ。
宇宙の藻屑と散っていく。
ノンアルに目覚めた妻と相伴し
のんあるにめざめたつまとしょうばんし
おいしいという。結構なことで。
小辺路行く熊野詣のご酔狂
こへじゆくくまのもうでのごすいきょう
〔 熊野古道を歩く 〕
歩いた。
遠く平安の昔から信仰の対象であった熊野本宮へは、都からいくつかのルートがある。 小辺路(こへじ)ルートはその一つ、京から最短距離のルートである。
紀伊半島は地質構造上、山々が東西に幾重にも連なっている。
従って南北方向の往来である小辺路ルートは、文字通り山谷が続く路で、登り降りを日に何度も繰り返すことになる。
小辺路起伏断面
小辺路の圧巻:奈良県十津川村果無(はてなし)峠
果無(はてなし)とは恐れ入る。
新緑と深い木立の山中を3日間歩き終えて、
往時、救いや安らぎを求めた為政者や民衆の心持ちが少し分かったような気がした。
(平成13年5月)
参考
〈熊野古道小辺路〉
高野山ろくろ峠を起点として、高野山と熊野本宮を最短距離で結ぶ約70kmの街道を高野街道もしくは熊野古道小辺路という。
途中、水ヶ峰、伯母子岳、三浦峠、果無峠と、1000m級の山越えがあり、最短ルートといえどもかなり険しい山岳道。
江戸時代中期の『三熊野道中日記』には、摂津国の造酒屋、八尾八左衛門が三泊四日で高野山から熊野本宮に至ったと記されている。