法隆寺 金堂、五重塔
奈良県生駒郡斑鳩町 法隆寺山内
30年前の1993年平成5年 12月11日、
屋久島・白神山地・姫路城と共に、法隆寺地域の奈良仏教建造物が世界遺産に決定しました。
聖徳太子ゆかりの御寺 法隆寺は、生駒山地の山裾に広がる斑鳩(いかるが)の里に推古天皇15年(西暦607年)に建立されたと伝わります。
また、1993年平成5年には、貴重な世界最古の木造建築物として日本で最初の世界文化遺産に登録されました。
初の女帝、推古天皇が誕生し、推古帝を補佐する摂政だった聖徳太子は、用明天皇元年 父、用明帝が寺の建立と仏像の安置を望みながらも実現出来ぬまま病気となり崩御されたことで、推古帝と御意願を継ぐ意味も込めて太子の御住まいである斑鳩御所周辺の現在の地に法隆寺を建立しました。
法隆寺は大きく西院と東院とに分かれ、それぞれシンボルとなる重要な伽藍があります。
五重塔
遠くからも落ち着いた佇まいの望まれる西院の五重塔は、釈迦の遺骨である舎利を奉るもっとも重要な建物とされ、金の卵形透彫容器と銀の卵形透彫容器に納め、さらに銅の大鋺の中に置いて海獣の絵の葡萄鏡と、香木が添えられて五重塔地下に安置されています。
この安置手法は、インド伝来の古代の風習で、法隆寺の舎利の安置は、創建当時から大陸を渡って伝来した風習を守り抜いてきたということになります。
塔の高さが32.5メートル、〜地上から相輪の頂上となると約34メートルとなり、現存する世界最古の木造塔です。
金堂
法隆寺が日本で最初の世界文化遺産に認定された決め手に、世界最古の木造建築物だということが挙げられます。
西院の五重塔に並立して建立された金堂は、世界最古の木造建築と言われ、力強い胴張りを持つ柱に連続する曲線による特色のある建築様式を持ちます。
本尊の薬師如来座像や、太子のために建立された釈迦三尊座像など、国宝、重要文化財の飛鳥時代の像が十数体安置されています。
また、これらの仏像を守護するように最古の四天王像が四方を固めています。
残念ながら、これら国宝級の仏像を撮影することは、厳禁とされているので、内部の撮影は叶いません。