もういいかげん夏の曲から脱却しなきゃ、
と思っていたからか(?)、こんな本が発売されたのを発見しました。
https://www.shobunsha.co.jp/?p=1029
『さよなら僕の夏』
そう、先日紹介した 『たんぽぽのお酒』 の“続編”が出たのです。何がびっくりって、なんと ご、50年(!)ぶりの続編なんです! (@_@) 原作は去年出版されてたそうなんですが、全然知りませんでした。
私が 『たんぽぽのお酒』 を図書館で借りた時、開架棚ではなく書庫に眠っていたんですよ。 出してきてもらって、しばらく防虫剤臭かったくらいです。 Valensia の縁で興味を持ったブラッドベリ。タイトルに惹かれて選んだ本だったのですが…
こ、これぞ シンクロニシティ でなくて何でしょう?? 50年前にセットされたタイマーが鳴った時、たまたま手に持っていたかのような不思議な感じ。 しかも私、この本をめぐるシンクロニシティについて書いたところだし。。
まぁとにかく、87才にしてしっかり現役のレイ・ブラッドベリ氏に
Hats off !
Valensia にもブラッドベリ氏のように長~く活躍してほしいです。
まずは復活近し! ウレシイですね。
レイ・ブラッドベリの 『たんぽぽのお酒』 を図書館で借りて読みました。
これは児童文学になるのかな。
でもどちらかというと、むかし子供だった人達のための本だと思う。
少年の夏の日々。 6月、7月、8月のお話。
今見たら、借り始めは6月の夏至の日。返したのは8月の立秋直前。 なかなか読むヒマが無かったので、期間延長して6週間ほど手元にあったのです。^^; おかげで本の内容がリアルタイムな感じで読めました。
返却は、郵便受けみたいになってる夜間窓口に。
大通り沿いなのに、少し奥まったそこは別世界のようにひっそり…。 どうせなら立秋前夜の深夜12時に返しに来ればよかったナ、と思いました。 怖いけど、なんだかそういうのがピッタリな本なのです。
そしてちょっと面白い事も。
ある日、テレビで 「アビ」 という鳥の話をしていました。他の事をしていたんだけど、そんな鳥の名は初めて聞くなあと思って、ちょっと気に留まりました。その同じ日、「たんぽぽ…」を読んでいたら、なんと、「阿比」 が出て来た! もちろん鳥の名としてです。 今日、生まれて初めて聞いた名前だったのに! しかも何日もかけて読んでいたのに、まさにテレビで聞いたその日に読んだ部分に出てくるなんて…
シンクロニシティ !!
…そういうのが凄く似合う本だったのです。
なのでちょっと書き留めておきたくなりました。
ちょっとした事を、感受性によって特別なものに感じる力。 それを持っている「少年」時代への郷愁 が、この本のテーマじゃないかなと思います。
そのあとテレビで見たカップヌードルCMアニメ 「Freedom」。
"バイソンの群れの疾走" が、やっぱりシンクロニシティだった…。 いやこれはもしかしたら作者が実際ブラッドベリから影響受けてるのかもしれないけど。 SFの原点ともいえる作家ですからね。
萩尾望都さんについてもう少し書こうかなぁ。(笑)
彼女は基本的には 『少女漫画家』 なんですけど、女性だけでなく男性陣の心もぐっと掴む魅力のある作家なのです。ミステリ作家の森博嗣氏も大ファンと(自身のルーツであるとすら)公言していますし、SF界の重鎮・小松左京氏も。
そんな萩尾先生の作品、前回ご紹介した以外のオススメを挙げてみたいと思います。
まずSFでは、「11人いる!」 が素晴らしい。小松左京氏も絶賛のSFサスペンスです。宮沢賢治の「座敷わらし」(…10人で遊んでいたら、いつのまにか11人になっていました… ってやつ(怖)。)をモチーフにした作品。 主人公の一人、フロル の中性的 (?) で天真爛漫な美形キャラは、デビュー当時のアイドルっぽいヴァレンシアが好きな方には正にストライク!かも。 (^^)
他には 「スターレッド」 も好きだなあ。読後の余韻がなんとも言えません…。 ブラッドベリの代表作、「火星年代記 」 にインスパイアされて出来た作品だと思います。
そういえば思い出した。「火星年代記 」 には、イギリスの詩人 バイロン の詩が引用されています。
Valensia の本名、ミドルネームの Byron は、確かお母様がこの詩人にちなんで付けたものだったはず。 お母様、お好きだったんでしょうか? でもこの人も一筋縄ではいかない人物だったようですね。(^_^;)
話を戻して…
ワルツ系の曲が好きな方には、様式美系組曲風 の 「ポーの一族」 シリーズはいかがでしょう。萩尾望都の代表作にして普遍の名作です。映画 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」 の原作小説はこれにインスパイアされたのでは?という説もありますが、この 「ポーの一族」 自体もブラッドベリ(「集会」や「何かが道をやって来る」等 )からやはりアイデアを得ていると思われます。
他に私が特にお薦めしたいのは、「半神」。 わずか16ページの短編ですが、漫画だからこそ表現し得た素晴らしい 『文学作品』 です。文学好きなら絶対読むべし! (パーフェクトに堪能される為には予備知識無しに読むのをお薦めします。つまり…レビューを読むのは避けましょう!)
・・・今日のところはこのくらいにしときましょうか。(エ?)
あ、そうそう。おまけ。
彼女の 『 望都(もと)』 という名前は本名なんですが、その由来はどうやらモーツァルトの モ と ト を繋げたものらしいんですよ。お父様がヴァイオリンを弾く趣味をお持ちで、兄弟みんな音楽にちなんだ名前が付いているそうです。(^^)
萩尾望都の漫画とヴァレンシアの音楽、両者には通じるところがある…と言いましたが、所詮は私の主観(妄想とも言う?)なので、彼女の作品を読んで 「???」 な方もいらっしゃるかも知れません。
(ご、ごめんなさいっ)
でも、妄想ついでにもう少し語っちゃおうと思います。 (^_^;)
数ある萩尾作品の中で、私が特にヴァレンシアちっくだと思う作品は…
まずは 「海のアリア」 。
音楽がモチーフになっていますし、シリアスありユーモアあり、ドラマチック&エモーショナル。 それに設定が、な~んとなく、どことなく ですが…カブるんですよねぇ。(謎) 妄想好きな方にはオススメですっ。
ストーリーは大まかに前半と後半(こっちがメイン)とがあって雰囲気が少し違うんですが、特に後半部分に 「 The Blue Album 」 の曲がどれも合う気がするんです。 V の VS アルバムの Valensia 曲もピッタリ来るかも。人の精神的ストレスに関するストーリーですから。
「あぶない丘の家」 シリーズもかなり ヴァレンシアーン だと思います。 こちらはちょっとエキセントリックなテイストもあるミステリー・コメディで、適度なハチャメチャ感が楽しい作品。 いわゆる Valensian Songs や POPテイスト の曲がとても似合うと思います。
そういえば、1話目には神隠しの話が出てくるけど、Valensia の Lay Park にも確か子供が行方不明になる話が含まれてますね。レイ・パークには一人で行ってはいけない って。 あと、主人公が悪夢を見る場面がふんだんに出てくる(でもコメディ)ので、 Bonen Hood もぴったりです。
改めて読み返してみて、歌詞だけを見ても Valensia の曲って本当に萩尾望都的だなあと再認識しました。言葉とフレーズが生み出すテンポと雰囲気が彼女の漫画と重なるんです。 そんな風に感じるのは私だけなんでしょうか?
ヴァレンシア と ブラッドベリ。
実は私の中ではもう一つ繋がりがあるんです。
Valensia のファンになってから、色んな事をつい彼と結びつけて考えてしまうようになりました。 あ、これってなんだか ヴァレンシア ちっく! って(笑)。 音楽だけでなく、色んな事に。
そんな中の一つが、私の一番好きな漫画家の 萩尾望都さん です。
両者には何か通じるところがあるナーと、ずーっと前から思っていたのでした。
繊細・緻密ながらユーモアもあって(時にエキセントリックですらある!)、どこか天衣無縫でピュアなフィーリング…。私は望都さんの作品を読んでいると、ふと BGM に Valensia の音楽が流れているような気がする時があるんです。
そして彼女も、驚くほどバラエティーに富んだ幅広い作風の持ち主。 一級品の SF を描いたかと思えば、少年少女の日常やハチャメチャなラブ・コメディを描き、はたまた深~い心理物やサスペンス、そしてホラー(?)・ファンタジーまで。 でもその全てに 望都印 が付いている、ような。(^^)
あと、気に入ったモチーフは これでもかってくらい、あちこちに何度も出して来る(笑)ところや、自身のルーツからの影響をかなり OPEN に反映させながらも、新たな素晴らしい作品を生み出しているところとか、共通点がたくさんあります。
そしてその萩尾望都さんのルーツというのが、 レイ・ブラッドベリ なのです。
彼女のブラッドベリ好きは有名で、自身の作品への大きなインフルーエンスの表れだけでなく、小説を漫画化 したりもしているほどです。 それって、Valensia が QUEEN のトリビュート・アルバムを出したようなものなんじゃないかな、と。
萩尾望都さんのルーツがレイ・ブラッドベリだということ、
ヴァレンシアが (異ジャンルながら) 彼女と作風が近い気がしていたこと、
そんな下地があったので、前回お話したようなヴァレンシアとブラッドベリとの共通点を見つけた時、「!!!」 と思ったわけなのでした。
実際にヴァレンシアがブラッドベリ・チルドレンかどうかは不確定ですが、少なくとも 宇宙や星やミステリーにファンタジー、そういうモノが好きな者同士 であるのは間違いないんじゃないでしょうか。
あ! と思ったことがあります。
私の思い過ごしの可能性も大なのですが、ひとつの話題として…。
レイ・ブラッドベリ ってご存知でしょうか?
アメリカの有名なSF&幻想文学作家です。
修飾・比喩を多用した情景描写で読者の五感の全て(いや、第六感までも)を刺激し、鮮烈かつ幻想的なイメージを喚起させる独特な作風を持った作家。 そして素顔はとても快活で、少年の感性を持ち続けている人。
先日、彼の作品を amazon で検索していたところ、こんなのが出てきたんです。
『初めの終り』
・・・原題は、 『 The End of The Begining 』 !
そう、ヴァレンシアがHPを閉じる直前に残した言葉と同じ。
あの言葉はもしかしたらこれの引用だったのかな? と。
実は私がヴァレンシアとブラッドベリに関連を感じたのはこれが最初ではないんです。
「カタレプシア」 の歌詞に、
Where was I in '69 and where will I be in 2055 ?
(1969年、僕は何処に居た? 2055年、僕は何処に居る?)
という一節がありますが、'69 というのは '71年生まれの Valensia がこの世に存在する前、という意味でしょうが、"2055"の根拠って何だろう?とずっと思っていました。1999年の他に2055年滅亡説とかがあるのかな?と。
ところがいつだったか新聞を整理していたら、「2055年 人類滅亡」 の大見出しがっ。 …それは 「サウンド・オブ・サンダー」、という近未来SF映画の広告でした。そしてその原作は、レイ・ブラッドベリ! も、もしかして?! と。
いや、「2055」にはもっと別の意味があるのかも知れないし、単に語呂がイイからだけだったのかもしれない( sixty nine と fifty five は一応韻を踏んでますよね)。 「The End of the Begining 」 という表現も、もしかしたら一般的なものなのかもしれない。
でも、読書が好きと言っていたヴァレンシア。彼の好みや歌詞の傾向からして、ブラッドベリも絶対好きそうな気がするんです。
本当のところはどうかわかりませんけど。
MLでのQ&Aの時に、好きな作家を聞いておけば良かったなー。
ちなみに 『初めの終り』 は、こちらの短編集にも収録されています。
ブラッドベリの「The End of the Begining 」 は、初期の段階が終わり、これから新しい時代がはじまる という意味です。
Next Stop : The Stars (次は 星 に停まります)というサブ・タイトルも付いています。