蒼い碧なユニコーン

ミュージシャン、ヴァレンシア(VALENSIA)のことを綴る、蒼碧(Aomidori)のブログです。

今日の一曲 ~ T'Kylah その2

2011年02月06日 | 今日の一曲

さて T'Kylah 第2回。

“旬” の曲だと言いましたが、それには2つ理由があります。

一つは、先月 YouTube にデモ・ヴァージョンがUPされたこと!
こちら
私は Gaia のデモは持ってるんですけど、T'Kylah は聴いたことなかったんです。 だから見つけた時は小躍りしちゃいました♪

そして聴いた印象… リリース版とは雰囲気が全然違う!
こ、これは 「キラー・クイーン」 というより… ビートルズ?!
跳ねる様なリズムではなく、アンダンテ。
雨に濡れた通りをずんずん歩くような、イギリス的な雰囲気を感じました。

そこで思い出したのは、歌詞のラストに出てくる Norwegian wood。
これはね、前から気になっていたんです。
「Norwegian wood 」 って、ビートルズの曲のタイトルでもあります。
村上春樹の小説のタイトルにもなってて有名ですよね。
そう、邦題は「ノルウェイの森」。
(これが第2の理由です。映画の公開で話題になっていましたよね。)
ずっと前から、何か関連があるのかなと気にはなってたんですけど、
深く考えることも無く今に至っていました。
でもやっと今その繋がりが分かった気がします。
曲調はそれほど似ているわけではないんですけどね。(向こうは3拍子だし)
ザ・ビートルズ「ノルウェイの森」

前にヴォーカル編で、T'Kylah の合いの手の 「 I!」 が好きだと言いましたが、デモの段階では歌い始めも 「 I!」 だったんですね。
ビートルズの 「ノルウェイの森」 も、歌い始めが 「 I 」 なんです。 その 「 I 」 の音の感じ、ちょっと似ているように思うのは私だけでしょうか?

そして「ノルウェイの森」の歌詞の内容…
Norwegian wood というのは実は本当の北欧の森のことではなく、ノルウェー産の松材で内装されたイギリスの安アパートのことで、そこでの行きずりの女性との情事(未遂?)を歌った曲なのだそうです。 やっぱりダーティー・テイストなんですね。
それで T'Kylah では 「 Norwegian wood で愛し合おう、古代ローマ人のアブナい宴のように。」(ちなみに orgy とは古代ローマでの乱○パーティーのこと。^^; )となるわけです。 …納得。
ここで Norwegian wood と Roman in a orgy would は韻を踏んでいます。
本家「ノルウェイの森」でも、Norwegian wood は Knowing she would と韻を踏んでいるのでした。。

デモ・ヴァージョン、よく聴くと歌詞はまだ完成されていない様子?
聞き取れないだけかもしれないけど、なんかテキトーに歌ってるところありませんか?? 少なくともリリース版とは随分違いますよね。 でも Norwegian wood と Roman in a orgy would は入っているようです。

リリース版では 「キラー・クイーン」のようなフレンチ・ポップ風 にアレンジされるわけですね。 ビートルズのペンで描いたスケッチにクイーンの筆で彩色 って感じでしょうか?
スケッチだけでも十分完成度高いですけどね。私はかなり好きです。
雰囲気が違うので、なんか新曲を聴いたような新鮮さ&得した気分。
waigaunauaさん、いつもレアなものをありがとうございます!

 

 


今日の一曲 ~ T'Kylah

2011年02月01日 | 今日の一曲

「今日の一曲」、始めます。 とか言いながらなかなか始まりませんでした。。
今月の一曲にもなってないですね。(^^;)
ようやくUPします。

まずは私の中で今一番 “旬” な、T'Kylah です。
なぜ “旬” なのか、は追々に。。

ファースト・アルバム 「Gaia」 収録のこの曲を聴いて、
色々音楽を聴いている人なら、第一印象で真っ先に思い浮かぶのはクイーンの「キラー・クイーン」でしょう。

フレンチ・ポップ風の弾むようなリズム(三連符の多用?)。
フランス語の響きを組み込んだ歌詞。
そして独特&絶妙のコーラスワーク。
イントロには「キラー・クイーン」の間奏に現れるドラムロールまで使われています。
歌詞の内容も女性がらみのちょっとダーティーなテイストだし。
(キラー・クイーンは高級娼婦のことを歌った曲です。)

ただ、そういう基本的な部分は類似していますが、メロディは全然違います。
たまに「パクリ」だとか、「そのまんま」だとか言う人が居ますが、
私はこれはオマージュ…いえそれよりも和歌でいえば本歌取りのようなものなんじゃないかな、と思うのです。類似というよりは踏襲というべきでしょうね。

そういえば、歌詞冒頭に 「シャンドンにババロア、そしてこのコードが好きな人はきっとシャンパンとキャビアも好き」 とありますね。 これは「キラー・クイーン」の詞に出てくる “モエ・エ・シャンドン(超有名なシャンパンの銘柄)” と “キャビア” そして “ゼラチン” に意識的にリンクさせているのでは?  この曲が好きな人はきっと「キラー・クイーン」も好きなはず、ってことじゃないでしょうか。
コードもどこか同じだったりするのかな? でもそれは私の能力外です…

 

続きます。