蒼い碧なユニコーン

ミュージシャン、ヴァレンシア(VALENSIA)のことを綴る、蒼碧(Aomidori)のブログです。

Hijo De La Luna (イホ・デ・ラ・ルナ)

2006年09月23日 | カバー曲


カバー・ソングの中でも、今の季節に聴きたくなるのは…
そう、「Hijo De La Luna 」 ですよね。(^^)

ミニアルバム LUNA LUNA 収録のこの曲は、スペインのメカーノ(Mecano)というバンドの曲で、月の伝説を歌ったものです。元曲がまた素晴らしいのですが、ヴァレンシアのバージョンも、ハーモニー・コーラスを加えドラマチックにアレンジされて、甲乙つけ難い出来となっています。
リリース前には、メカーノのヴォーカル、Ana のようなカワイイ系の声で歌うのか?と期待(笑)したのですが、ヴァレンシアはもっと難しいと思われる、"女声キーのメロディを全て地声で歌う" というチャレンジに出たのでありました。 (@_@) そう、今回はファルセットは殆ど使われていません。 やっぱり Special!な Vocalist だわ…。

ヴァレンシアのマスターピースである「ガイア」は、この曲にインスパイアされて出来たものだという事は、随分前から彼自身が明らかにしていましたが、今回のカバーではエンディングにガイアのイントロであるクジラの鳴き声を配し、繋がっていくんだ…と実感できる計らいになっています。(^^)

YouTube




Cover Song

2006年09月20日 | カバー曲

Valensia が持つ実に多くの才能(作詞、作曲、編曲、演奏、デザイン etc..)の中でも、私が最も魅了されているもの… それは彼の声、そしてヴォーカリストとしての資質、です。

なので、Valensia 自身は「曲はいつだって自分で書きたい…」と言っていたけれど、その歌声に魅せられた者としては、カバー曲もまた興味深く、楽しみなモノなのであります。 (つづく)


The Masquerade (マスカレード)

2006年09月05日 | 韻を踏む



Valensia の曲に於ける rhyme で一番好きなのが、この曲の

Masquerade  -  mask I made  

です。
音だけでなく、意味まで重なっているところが素晴らしい。
しかも3単語。(@_@) (元々masq = mask ではあるのですが。)


この他にもいろんな rhyme が隠れています。

A Deja-vu  -  cyanic moon  -  I'm in a cocoon

これはもちろん、デジャヴー, ムーン, コクーン, の <ウー> で韻を踏んでいるのですが、よく見ると、その前の2つの <ア> (" cyanic=サイアニック " にも2つの<ア>があります。)や、更に cyanic moon では、moon の直前に"c"が加わることで「ックムーン」 として cocoon と韻を踏んでいます。


更に…

irenical silk tonight  -  iridescent butterflies

dropping out of the sky  -  dreaming the day we die

temerarious  -  tempest eyes

escaping the truth  -  breaks through

impious sights  -  incredible heights

while the shallow only shows   -   another white, withering rose

mean machine  -  speak unclean

only snide  -  on their side


他にも

down at dusk

cumulus clouds

dreaming the day we die

white whirling winds entwine

soon as the sun

dazed by the deep

shallow only shows

のような頭韻もたくさん使われてリズムを生み出しています。

down at dusk under cumulus clouds  や、
dazed by the deep while shallow only shows
のように、頭韻同士を対比させるという技まで!


また、全体を通して <アイ> で韻を踏んでいますね。

tonight - butterflies - sky - die - entwine - eyes - cry - lie - sigh - die - sights - heights - snide - side - …



こうしてみると、rhyme に全く関わっていない部分の方が少ないくらいかも…

全体の詞もとても深く、メロディ、そしてヴォーカルも本当に素晴らしい曲です。ただ Valensia 自身は辛かった時を思い出すからか、あまり好きでないらしく、それがちょっと残念…。 (彼の作品の中で唯一、アレンジを他人に任せた曲でもあります。)
2nd アルバム 『 KOSMOS 』収録。




Rhyme (韻)

2006年09月01日 | 韻を踏む


rhyme = 韻(いん) というのを御存知でしょうか?
英語の詩で、(一般的には)行の終わりを同じ “音” で揃えるのを “韻を踏む” と言います。
漢詩にもあるし、最近は邦楽でも意識して作詞されてる(特にラップでは必須)のを結構見掛けますが、

without rhyme or reason  (わけも理由も無く)

という言葉が熟語としてあるくらい、韻を踏ませる為なら少々(かなり?)意味不明になっても許される、のが英語詩の常識のようです。(マザー・グースが良い例ですね。) 英語圏には、韻を踏む言葉を捜す為の"語尾から引く辞書"もあるらしい。

ということで、歌詞も詩である以上、誰の詞でも多少の韻を踏んではいるのですが、VALENSIA のそれは、もともと音の響きを大切にするアーティストなだけに、本当に見事なものが多いと思うんです。
今度はそれを幾つか挙げてみたいな、と。

そういえば、彼の学生時代、授業中に歌詞を考えてるのを先生に見咎められた時、「~と韻を踏む言葉をご存知ですか?」と開き直った返事をほざいて(笑)先生の怒りを買い、謹慎処分をくらった… と言うエピソードを何時だったか披露していましたっけ。(^_^;)


リストに挙げ始めたらキリがない(というか、全曲該当してしまう)ので、思い付いたのを随時UPしていくことにします。