まずはこの写真をご覧ください。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/7f/f8ebd7749f458099bf76461ece8914d9.jpg)
撮影者の影が写っています。
梁の上に立って、自分の足元を撮っているのです。
周囲に支えなし、
足裏から炭酸が沸き立ちそう
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0252.gif)
この金物、
どうやって梁の間に収めたかお分かりになりますか?
写真中央の梁に左右から材を連結するのですが、
まず右の材を梁にはめ込み、
両ねじボルトを差し込んでそのまま右端の(逃げ)穴に押し込みます。
(ボルトの左端が中央にくる位まで)
そこまでセットしてから
左の材を梁にはめ込み、中央のボルトを左に戻して差し込みます。
この「両引きボルト」締め作業、物凄く面倒くさい。笑
面倒というか、手順を間違えると金物が入らなくなってしまう。
(いったん嵌め込んだ材を外すことは、至難の業)
私など写真で見ただけでは、どうやってボルトが入っているのやら、
さっぱり解りませんでした。
この作業を1階の天井高さで行うのですから、
さらに大変です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/66/53168b85aa31059653dbff10dffe306d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/f9/3ceaff74e501c8e4b3e4b406ae57495e.jpg)
大工さん、鳶さん、苦も無く立っているように見えますが、
つかまる処なんてありません。
毎度のことながら感心します。
この場所は1階天井部、2階からは床下にあたる部分ですが、
何だか「角穴」がいっぱい?
・・・そう、
この「角穴」全てに上記の作業を施したのです。
(職方の皆さん、本当にお疲れさまでした!)
先日上棟したK邸の
1階の天井は「梁・あらわし」、
普通は天井材で隠れる梁が、そのまま見える設計です。
そのため梁の連結部分の金物が(意匠的に)見えないようにと
今回の作業になりました。
既にこの梁の上には2階の床下地が貼られ、
もう目にすることは無い箇所ですが
文字通り「隠れた作業」が家をしっかりと支えています。