雛人形を作っている江戸木目込人形職人  ~伝統工芸士 新井久夫~

人形のまち岩槻で、おひなさまや、贈答用の木目込人形をつくっている職人のブログです。

今晩はラグビーの「元木由記雄」の話。

2010-03-05 23:12:57 | Weblog
ラジオで聞きました。
38才、よく頑張りました。

私を毎冬、わくわくさせてくれていました。
神戸製鋼ラグビー部の元木由記雄選手が引退だそうです。

やはりセンターとしてはピカイチだったと思います。

ラグビーの名門、大阪工大高で優勝し、明大でも大学選手権を3度の優勝。
明治の「前へ」の精神そのもので、たて突破が小気味良かったです。

神戸製鋼では、入社時より優勝し続け、7連覇を果たしました。
日本代表として歴代最多のテストマッチ通算79キャップ。


一方、神鋼ラグビー部では選手兼コーチだったスクラムハーフの苑田がヘッドコーチに昇格だそうで…。
平尾総監督自身は先月の日本選手権で敗退した後に退任を示唆していたそうですね。

平尾と元木、それぞれ「ミスターラグビー」と言われていました。
また時代が変わっていくようで、私も年をとるはずです。

「雛まつり」のウンチク その3 雛まつりの料理

2010-03-04 22:39:41 | 節句人形 雛人形
昨夜は寿司屋でシジミのみそ汁をいただきました。

昨日は雛まつりですので、ハマグリのお吸い物が本来ではありますが、
出先でしたので…。

通常我が家では、雛まつりは「チラシ寿司」に「ハマグリのお吸い物」なのですが、こんな年もありで…。


さて、雛まつりの料理というものがありますね。
テレビなどでもレシピの紹介が盛んにありましたが、やはり3月3日は特別な日です。

昨日、このブログで「節句」という言葉に触れましたが、
五節句には、その時々の収穫物や、薬草などを神様に捧げたり、皆でいただくという風習がありました。
季節の変わり目には、「体の不調に気をつけよ!」と言ったところでしょう。

ハマグリを使った「貝合わせ」という遊びがありました。

トランプの「神経衰弱」のようなもので、2枚、1対のピッタリと合わさる貝を当てるゲームです。

片方の貝にピタリと閉じ合わさる貝はこの世に一つしかありません。
これが女子の貞操を意味する事への連想から、雛まつり(桃の節句)にはハマグリのお吸い物が付き物となっています。

ちなみに雛人形の白い顔はハマグリの貝と膠(にかわ)で出来ています。

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「雛まつり」のウンチク その2 お雛様はいつしまう?

2010-03-03 22:42:04 | 節句人形 雛人形
今日は3月3日、桃の節句=ひなまつりです。

我が家も雛人形を飾りました。
今年は昨年暮れに亡くなった母の遺影のある、仏間に飾りました。



さて、[流し雛」が雛まつりの起源であることは昨日、このブログで触れましたが、
もともと昔は五節句のひとつ、「上巳(じょうし/じょうみ)」の節句でありました。

上巳、すなわち3月最初の巳の日に無病息災を願う祓いの行事がありました。
この日は神に祈り、季節の食物を供え、また人形(ひとがた)に人間の災い事を托して海や川に流すのです。


さて、雛人形はいつしまうか?という問題ですが、なぜ「雛人形は早くしまえ」というのでしょうか?

昔は川や海に流したから、その名残で「早くしまうことが、流した代わりだ」、という説があります。

あるいは「季節感あるものを時期が過ぎてまで、だらしなく、いつまでも出しておくな」という戒めで、きちんとできないようじゃ、誰も嫁にもらってくれない、といったところでしょう。
(モノを)かたずけない、とかたずかない(女性を蔑視した言い方かも)のごろ合わせもありましょう。

でも旧暦では4月3日が雛まつりですので、そんなに慌ててかたずけなくてもいいと思います。飾る期間が短くては寂しいですよね。



人形職人の立場から、人形の事を思って言いますと、
晴れた、天気のいい、できるだけ乾燥した日を選び、おしまいいただくのがベストだと思います。

ホコリは毛バタキでよく落としてください。
カビやシミの原因になりますから。

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「雛まつり」のウンチク

2010-03-02 22:09:04 | 節句人形 雛人形
さあ、明日はいよいよ「雛まつり」です。

各方面、「雛まつり」に関してはいろいろとウンチクがありそうです。


我々人形業界にとって「雛まつり」はとても大事な日であり、この雛人形が商売の種であります。
雛まつりがあるので、お雛様をお求めいただけるので…。

なぜ、雛まつりが始まったか?ですが、これは諸説ございます。
しかしながら、生まれた赤ちゃんが元気に成長することを祈った行事であることは間違いないと思います。

こんな話、縁起が悪いかと思いますが、昔、昔、大昔はかなりの子供が病で亡くなった事と想像できます。そんな災い事を人形に身代わりになってもらおう、という発想が「流し雛」の起源でもあり、「雛まつり」へと続くのだと思います。

現在の雛人形は川に流したりはしませんが、「お守り」としての意味合いがとても強いと思います。いや、元気に成長する事を願う、お守りそのものだと思います。

一方、女の赤ちゃんだけでなく、子供から、それこそお婆ちゃんにいたるまで、女性すべての「お守り」です。

「流し雛」は女性のための行事です。
穢れや厄などの禊(みそぎ)の行事です。

つらつら述べましたが、「雛まつり」にまつわるお話を今後、触れたいと思います。

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