ローマ法王ヨハネ・パウロ二世の葬儀が今、行われている。
ライブで放送されているのでずっと見ているのだが、様々な国籍や宗教を持った人たちが数え切れないぐらい一堂に会している。
先日まで公開されていた葬儀前の拝謁は、15時間待ちの行列となっている・・そうCNNは伝えていた。
「空飛ぶ法王」と呼ばれていただけあって歴代法王になかった機動力を生かしたその外交努力が結実した様子は感動すら覚える。
ライブ放送を観ながら、ふと20年近く前まで通っていたカトリック教会で行われていたミサを思い出した。
当時は古典回帰とでも言うのだろうか、週一度はラテン語でのミサが行われていたものだった。私の足が教会から遠のくのと同時にラテン語からも遠のいてしまったのだが、幼少の頃の刷り込みは恐ろしく強力なのだろう、法王の葬儀ミサのラテン語がするする耳に入ってきた。
妙に懐かしかった。
離れていれば戻りたくもなるものである。不思議なものだ、そう今になって感じた。
だけど、戻るにはいささか重すぎる罪を重ねてきてしまったようだ。
盛大な拍手のなか、今、ミサが終わった。
ヨハネ・パウロ二世は神と天国でどのような会話を交わすのだろうか。
それこそ、神のみぞ知るといったところだろう。
もし、私に遺言を残す機会が与えられるとしたら、最後にこう記したい。
・・・死後にはミサと祈りを願う・・・
バチカン放送局