36.Oppositions TO.Risa

『♪おまえはアホかーーーーーリサ!!』
『ひぇーすんません　あたしはアホですっ』

のぶちゃんに電話して今回の事お話したら　しっかり怒られた。
あんたはどこの女優気取りや…って言われた。

『せやかて　その女の子　大谷の事好きみたい…』
『そんなん関係あらへん。その子が大谷くんを好きでも無視しとき。』

『あたしって大谷のなんやろ？』
『彼女やろ!!』

彼女やねんから　ドーンと腰据えとったらええねん。
今度あたしが大谷くんシメにいったるからなっやて…

『のぶちゃん　大谷って先生になるやんか…』
『たしか堺の小学校に奇跡の裏口…『ちゃうちゃう実力やって…』』

『あたし何しとんのかなぁ…』
『リサ？』

『ほんまなら今頃　東京から大阪に戻ってそっちで仕事して…
　のぶちゃんがおって…大谷が先生やってるの…この目で　見れてたはずやのに…』

なんで　こんな事になっとるんやろ(笑)
自分でもわらけてくる。

あの女の子に言われた言葉

<あたしなら　好きな人置いて海外なんかいかない>

どうしても心に　引っかかってたからのぶちゃんに聞いてみる。

『なぁ　のぶちゃんがあたしならダーリンおいてひとり海外に行ける?』
『あたしは…。行く』


『えっ?』
『あたし短大　海外に行ったようなもんやん(笑)理由がしっかりしてるなら
　　ダーリンも反対せんと応援してくれると思う。だから行く。』

『のぶちゃんと中尾っちって…ほんまに愛し合ってるもんな。』

その言葉にのぶちゃんは　ふっと笑った。

『あんたと大谷くんも十分愛し合ってると思うで
…あんたが想う以上大谷くんリサの事好きみたいやで(笑)』

『うん。』

もしも　のぶちゃんがゆうてくれる事が事実ならちゃんと大谷に向き合う必要がある。


『リサ…大谷くんの事好きなんやろ?』
『…』

『好きやからメールスルーしたり電話無視したり　気にしてんのやろ？』
『…』

『抱き合ってちゅーとか　うっかりすんな　すっとこどっこいってゆうたるんやろ？』
『…』

『ただでさえ　あんたら離れて恋愛しとるんやからな。言いたい事いわんなあかんやん。』
『うん。』

『とにかくリサがまずすることは大谷くんと連絡を取る事』

そしてアンリに相談して1日でええから日本に帰って大谷と話しあう事
これが大事やからと諭された。

大谷の事好きならちゃんと…



『アンリ　ほんまにありがとう。』
『どういたしまして(笑)』

アンリの粋な計らいで次のコレクションのパンフレット日本で撮影する事になった。
最近は　ちびっとだけセルフスタイリングとかさせて貰ってる

冬の海で夏物の撮影はつらいけど終ったら1日だけ休みをくれる
それを楽しみにあたしは寒いの我慢して笑顔を作った。
終ったら　大谷に電話して『逢いたい』って絶対ゆうねん♪

『Risa　視線　こっちくださーい。』
『はーい。』

『いいねー　次　こっち』
『はー…い？』

機嫌よくカメラマンの要望通りの視線を投げてたらその先におった人物に心が止まった。
見覚えのある背格好　見間違えるはずのない愛しい人

大谷。　そして横におるんは　川島さん？
大谷が川島さんおんぶしとる？んが2.0のこの目で確認する事が出来た。
そんでトレーナーがお揃い？大谷ペアなんか嫌やゆうてたのに…

なんで…大谷そんなに笑っとるの？

自分の顔から血の気が抜けていくのがわかった。

『Risa Risa？』
『す…すみませんっ』

『どうしたの？顔色が急に悪くなって　気分でも悪い?』
『いえ　大丈夫です。撮影を続けてください。』

なぁ　のぶちゃんあたしどうしたらええん？