5月28日に麻生財務相が株価の乱高下の原因としてHFT(高頻度売買)を挙げていた。1987年10月のブラック・マンデーのときも、ポートフォリオ・インシュアランスによるプログラム売買が株価下落の原因として批判された(ただし、他に原因を求める報告書もある)。株価が下落するときは、コンピューター取引がよく批判されるものだ。
ポートフォリオ・インシュアランスは、守るべき最低限の資産額(フロア)を設定し、危険資産の価格が上昇して資産額が増えると危険資産を買い増して値上がり益を追及し、価格が低下して資産額が減るとフロアを守るために危険資産を売却したり、先物売却によるヘッジをしたりする順張り戦略である(他に、予め定められた価格で売却する権利であるプットオプションを購入してフロアを守る方法もある)。少し前に、元本保証型の変額保険を勧められたことがある。ポートフォリオ・インシュアランスはブラック・マンデーで死滅したと思っていたが、この商品はポートフォリオ・インシュアランスを利用した商品であろう。ただし、運用に手間が価格商品なので、普通の変額保険より保険料は高くなるだろうと思われる。
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