8月18日、サントリーが来年4月に純粋持株会社に移行すると発表された。ニュースリリースによれば、「今まで以上にスピーディかつ大胆に成長市場において、戦略的M&Aや新規事業への参入などを実行してい」くとのことである。
一方、本年上半期でビール系飲料3位の座をサントリーに奪われたサッポロホールディングの経営陣は、大株主のスティールパートナーズに「サッポロのような国際レベルのビール会社を経営する能力も資格もなく、その権限も機会も与えられるべきではないことが明らかになった」と批判されていた。
「長谷川洋三の産業ウォッチ」で、味の素の山口社長が「日本の食品業界にはプレイヤーが多すぎる。再編成の時期に入ったのではないか」と語っていたそうだ。
長谷川洋三の産業ウォッチ味の素社長の強い意欲:食品業界は再編成の時期に入った
2008年08月07日/J-CASTニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/3765419/
どういう生き残り戦略をとっていくのかが見えづらいサッポロホールディングに対して、スティールパートナーズがこのような批判を行うのは仕方のないことだろう。
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・8月に入ってからグルジア紛争が問題となっていた。しんぶん赤旗8月13日「グルジア・ロシア戦闘の背景 民族紛争と米ロ対立」によれば、この紛争は「グルジアが南オセチアに対し、公共言語をグルジア語だけにする政策を押しつけようとしたことに端を発し」・・・(いわゆる文化的虐殺?)、その後「サーカシビリ大統領は親米路線をとり、米国の力を背景に国内統一と支配回復を狙い、分離独立をめざす地域の制圧を計画。〇四年にやはり分離独立の動きを見せていたアジャール自治共和国を屈服させ支配をとり戻し、〇六年にはアブハジアの一部で戦略上の要衝であるコドリ渓谷を武力で奪回し」たとのことである。
【佐藤優の眼光紙背】第8回:グルジア情勢の緊迫 でも、
http://news.livedoor.com/article/detail/3395915/
「トビリシを中心とする地域を支配するサーカシビリ政権は、ロシアの脅威を煽ることで、欧米からの資金援助を獲得し、それで権力を維持しているに過ぎない腐敗政権だ。サーカシビリ政権が親欧米であることは確かだが、決して民主的な政権ではない。」としているぐらいだから、そういう面はあるのだろう。旧西側メディアはグルジアに同情的だが、コソボやチベット等の問題や新興国の台頭をかんがみると、経済力の相対的低下が見られる旧西側諸国(とその仲間たち・・・マスコミの言うところの国際社会?)の論理だけでことを解決するのは難しい気がする。
・8月21日の日経産業新聞の日本製粉社長への取材で、「コストダウンにも限界があ」ると語っている。しかし、同社はほとんど売買がない札幌証券取引所にまだ上場している。大企業にとって地方取引所に上場するコストはそれほど大きくないのだろうが、無視できるほど少額なものでもないだろう。他社も含めて、地方取引所に重複上場している企業はまだコストダウンへの自助努力が足りない。
・五輪の野球は4位に止まり、メダルは取れなかった。かつて星野監督は「金メダル以外いらない」と語ったという。村上世彰氏が逮捕されてから2年余り、星野監督にも「天罰」が下ったということか・・・。