小泉政権以降、公共事業の削減が言われている。そのうえ、今は名古屋市の地下鉄談合が取り上げられているが、その前の和歌山県、福島県、宮崎県など最近は入札談合の取締りが厳しくなってきており、このままでは公共工事で利益を上げるのは益々難しくなっていくと見られている。今年10月のオリエンタル建設と白石の合併の件もあるが、4月の北海道の岩田建設による地崎工業の吸収合併は大きな流れの変化のように思える。かつては2社が1社に合併しても受注機会が増えるわけではないと言われていたが、それから比べると様変わりだ。
今までの建設会社の再編は、法的整理に追い込まれた企業を傘下にしたり、債権放棄を受けた企業が銀行主導で再編したりするケースがほとんどだった。大都市を中心に民間建設需要は旺盛だが、報道では利益的には厳しいように見える。一方、公共工事はあまり期待できず、建設会社の利益確保には疑問が残る。これからは体力がある企業同士の再編も必要だろう。業界再編により、過当競争を防ぐ効果が期待できる。また、アクティビスト・ファンドが活躍することで、業界再編の後押しに一役買うことができよう。そして、それは国土交通省の政策にも合致したもののように思われる。
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・衆議院予算委員会で佐田玄一郎衆議院議員の参考人招致がならず、今国会ではあいまいなままに終わった。不明瞭な資金管理が明らかにされないままになったのは、自由民主党をはじめ、与党側の責任も大きい。
・週刊文春2007年3月15日号に「ホリエモン直撃 麻布「乳もみ」現場と銀座同伴パーティ」というタイトルがあった。かつて同誌は鹿内宏明氏対する批判記事を何度も特集していたそうである。これはフジ・サンケイグループ関連の事件に対する同誌の伝統的な編集方針なのだろう。
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