投資家の目線

投資家の目線67(村上被告インサイダー取引否認に転じる)

 9月16日の新聞によると、村上世彰被告がニッポン放送株取引に関するインサイダー取引疑惑の起訴事実について否認に転じる模様だ。現状では、ファンドを守るためにも捜査当局と妥協するより自身の正当性を主張した方が得策と考えたのだろう。
 ライブドア事件の裁判でも、検察当局は当時のライブドア社は堀江被告のワンマン企業だったとしたいように見える。そうでなければ村上被告のインサイダー取引の立証は難しくなろう。6月11日に記述したとおり、2004年11月8日に村上ファンド側と協議したライブドアの取締役は堀江被告だけである。ライブドア社が堀江被告のワンマン企業だったとすれば、堀江被告の意思だけでも機関決定があったものと同様という印象を与えられるということなのだろう(また、堀江被告に対する心象が悪くなることも、村上ファンド裁判で検察側に有利に働くと予想される)。
 月刊現代9月号においてジャーナリストの中川一徳氏が、鹿内宏明夫妻から信託受益権を経由してニッポン放送株をフジテレビが取得したケースについても、村上被告の事件と類似した構図が見られると指摘している(昨年3月に鹿内氏側は、「大和(証券SMBC)はフジテレビが実施したニッポン放送株のTOBの代理人であり、TOBの実施を事前に知っているのにもかかわらず、鹿内氏夫妻からニッポン放送株を取得したとすれば、証券取引法違反(インサイダー取引)にあたる」と主張していた YOMIURI ONLINE 2005年3月9日)。検察側としては村上被告のケースと前者のケースとは何とか区別する理由を見つけたいところであろう。
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 ビッグカメラが、TBSと共同で商品の共同開発を進めるようだ。NHKの映らない(受信料支払い義務化となってもサービスを受けないのだから受信料を支払う必要のない)テレビでも作ってほしいものだ。

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