投資家の目線

投資家の目線108(持合い株式に対する議決権行使は?)

 最近、株式持合いが復活しているようだ。しかし、株式持合いは経営者同士のもたれあいのようにも見える。株式持合いで経営陣に対する規律が効かなくなるようであれば、効率的な経営ができなくなり、社会全体としては好ましくない現象だ。
 企業年金連合会では、取締役の選任、役員報酬、退職慰労金贈呈などに対して、業績や法令違反の有無などで議決権行使基準を決めている。

http://www.pfa.or.jp/top/jigyou/pdf/gov_20030220.pdf

企業もそれに倣って持合い株式に対する議決権行使基準を公表した方がよいと思う。その基準に則って議決権行使をすれば、投資家から経営者同士のもたれあいという不審の目にさらされなくともよくなるだろう。株式持合い企業は、子会社や持分法適用会社に比べて関係が希薄だが、この程度の規律付けはして欲しいものだ。
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・富士通がフランスの情報サービス大手GFI社に対してTOBを開始した。6月30日の日本経済新聞朝、夕刊をみると、今のところ敵対的TOBである。日本の投資家は富士通に対して敵対的TOBを仕掛けるなんて品格がないと批判するのだろうか。
・先週、また大臣の事務所経費問題が大きく報道された。民間企業の会計処理は厳しくなっている。政治家や官公庁などの会計処理についても厳しくあるべきだろう。

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