庭の花を摘んでコップに挿して娘にお供えしました。
ふと、病室に摘んで持って行ったことを思い出しました。
あのときは、老舗の鰻の蒲焼きを買っていきました。
娘の好物です。
一口でも食べてくれたらと・・・。
思いがけず、美味しいとたくさん食べてくれました。
それまで殆ど食欲がなかったので、心から嬉しく思いました。
病室に入って来た看護師さんに
「まあ、豪勢ですね~」と言われて、娘は笑っていました。
その頃、主治医から、
「いつ逝ってもおかしくなですよ」と言われていました。
信じたくないワタクシは聞き流していました。
蒲焼きを美味しいと食べている娘。
元気になってくれると信じているワタクシ。
翌日は休日で、娘のパートナーが来ていました。
2人の前には大きなケーキが
娘のリクエストで、大阪の有名なマダムのキャラメルソースのかかったケーキでした。
お母さんも召し上がってください、とお婿さん。
一切れ頂きましたが美味しいこと。
娘は嬉しそうに食べています。
大きなケーキを殆ど2人で食べてしまいました。
美味しい物大好きだった娘。
グルメで、どこの何が美味しいか詳しくて、ワタクシを連れて行ってくれました。
台湾、韓国、シンガポールでも食べ歩きました。
美味しい物を頂いていたときの娘の笑顔が忘れられません。
4月は娘が黄泉の国に旅立った月、思い出話が尽きませんが、
お許しくださいまし。
お花屋さんの店先で
シャクナゲ
ナスタチューム