またたび

どこかに住んでいる太っちょのオジサンが見るためのブログ

安波山にて

2011-08-22 08:29:17 | 震災関係
寝ていないせいか、やけに体が重い。
斜面を見ると、ため息が出た。
黙々と階段を登り続けていると、汗の滝が背中に流れた。
額にも同じような滝が止まることなく流れている。
「こんなにきつかったっけ?」
山頂まであと10分。

あの時刻まであと5分。

自分を奮い立たせて、先ほどよりもスピードを上げ、
斜面を登った。

山頂はいつもと変わらない風景だ。
そして友人以外は誰もいない。
山頂に吹く風が心地よかった。
そして数十秒後、サイレンが鳴った。
そして黙祷を捧げた。
14:46

5ヶ月目の8月11日の14:46は気仙沼の山である安波山で迎えた


山頂から見る街の景色は当たり前だが変わっていた。
何より海面の上昇が顕著にわかった。

高潮のせいもあったが、至る所で冠水が始まっていた。

鹿折地区はもうガレキしか残っていません。

「復興」
この地盤沈下の問題が大きく妨げになりそうですが、絶対に今まで以上の街ができます。
それに対して私たちでできること。
金銭以外で何か復興に役立てることを考える。
考えて実行。
いい案が浮かばないのがいまの現状。
無力感が襲いかかってきた。

気仙沼に帰って、そういうことに全力で取り組みたいなと思い始めている今日この頃。

11日14:46を気仙沼で迎えたことに大きな意義があったことを確信した
夏の安波山でした。