いよいよオスシ、
「これがシンカンセン・スシです」
タッチ・パネルを押すとカーテンの向こうからスシの皿が走ってくる、かなり速い、回転スシの最新モノ、
「ミソ・スープは アサリとワカメから選んでください」
「ボス なにがおすすめですか」
「コハダが いいんですが」
「なにかモンダイがありますか」
「お店によってなんです 仕込みをしっかりしないとおいしいものはできません」
「どうです」
「まあまあと言っておきましょうか」
「まあまあですか」
「一皿100円では これでセーイッパイかな」
その時、カナキリ声、
「マミー トランプがわたしのタマゴヤキを取った」
トランプは弟、すると。
「いいじゃあないの ヒラリーはおねえちゃんなんだから」
「いやだもんね あたしのタマゴヤキだもんね」
「マミー ヒラリーねえちゃんは ごっそりためてんだよ」
「えっ」
「100グラム300円のお肉の買い物 あれっ『本日の大安売り 100グラム98円』だったんだよ」
「なななんですって」
「そうやって 貯めに貯めてんだ」
「・・・」
「だから タマゴヤキのひとつぐらい いいじゃあないか」
するとヒラリー、
「300円の牛肉と98円のと区別がつかないような舌でギャアーギャアー言うんじゃあないのよ」
「まあー おそろし」
タイヘンなことになった、オスシだけに。
「ネタは 豊富(ほうふ)だ」