GJ 研究所 

AIの時代が来ている ヒトが取り残されている これはいい世界なか 中国とアメリカの独走を阻止できるのか

最後の武術大会 8

2017-08-31 07:00:07 | 日記
    
 ザカリアが、
 「シャアー」
 ヒカル君の前髪が「パッ」と散りました、
 「鉄の分銅じゃあないか」

 試合中です,止めるわけにはいきません、ヒカル君が、 
 「リャリャリャアー」
 ものすごい声が出ました、先祖のもののふの血が叫んだのです、
 「ウワー こわい」
 「こーさん こーさん」
 ヒカルくんが太刀をおさめました、そん時、「ブーン」と分銅Fが飛びました、
 「なんてヒキョーなんだ」

 「ヒカル ダイジョーブか」
 「おにいちゃん おにいちゃん」
 「ザリガニ 恥をしれー」
 「ふん 勝ちやあー いいんだ」

 重たい分銅がウナリを上げて、
 「ブーン」
 一乗ヒカルは、静かに太刀を上げました、クサリが太刀にからまり、
 「カラーン」
 グルリと回転して、鋼鉄の分銅が、ザカリアのアタマを直撃したではありませんか、これは痛い、
 「グアーン」
 そして、
 「ポコーン」
 おかしな音がしました、アタマが凹んでいます、記憶を支配する側頭葉がカンボツしたんですネ、
 「あー やっちゃった」
 ずるいコトをしようとしたからです。

 頭と顔がゆがんでいます、
 「アヘアヘ アヘアヘ」
 「アヘアヘ アヘアヘ」
 「アヘアヘ アヘへへ」

 オバカになってしまったよーです、これでは、モスクワ大学の工学部はムリでしょーね、ザカリアのパパが、
 「おのれ またしても」
 自分が悪いのに、こまった親子です、
 「おまえの家に ICBM を打ちこんでやるからな」
 「それより 病院が先でしょう」
 「それも そうだ」

最後の武術大会 7

2017-08-30 01:01:14 | 日記
 
 この学校では卒業の記念に武術大会が開かれるのですが、ヒカル君とザカリア、桃香ちゃんに桜子の試合、そして、この大会は、各国の大使や有名大学の学長が見学に來ます、ヒカル君の祖母・皇太母も参列する予定です。

 ザカリアはクサリ鎌、ちょっと心配なのはクサリの先の分銅、競技用の軽いモノではなく、鋼鉄制の分銅にする心配があったからです、ザカリアのことですからその可能性が大きい、白い袴のヒカル君,対して、黒装束のザカリア、
 「あっ ニンジャだ」
 外国人の席から歓声が上がりました。
 
 「ブン・ブン」
 グルグルと回っています、
 やっぱり、おかしい、競技用のモノなら、そんな音が出ないはずです。

 ザカリアは、
 「おまえの顔をメチャクチャにしてやる」

 ザカリア少年、実は、桃香ちゃんが好きだったのです、だから、本当にやる気なのです、その時、ヒカル君が、スッーと大上段に構えました、ヒカル君の血に流れているサムライの本能が目覚めたようです、この大勝負、アバラ骨を折らせても、ザカリアのアタマを一撃するつもりなのです、さあー どーなるでしょうか。

最後の武術大会 6

2017-08-29 06:47:23 | 日記
 
 ヒカル君は、
 「パパア あのナチスの子供たち 勉強したら 立派になれたんでしょう」
 「資質は バツグンだからね だが ナチス憎しの社会風潮で埋もれてしまったんだな」 

 「ダイジョーブだよ パパア」
 「えっ」
 「その人たちの子供が きっと グングン伸びると思うんだ」
 「エリーちゃんも そう思う」
 「ああー 今日は子供に教えられた」

 「南アメリカにドイツ人の村があるんだ その村からスーパー・モデルが出るんだ」
 「180センチ以上の健康できれいな女性なんだ いろいろな事情で南米に移民しなければならなかったドイツ人の子孫なんだね」 
 「實は 日本にも 同じような計画があったんだ」
 「・・・」
 「大東亜戦争 今は太平洋戦争かな」
 「どうなったの」
 「その資料が とっても高かったので買えなかったんだ」
 「残念なの」
 「それほどでもない」
 「どうして」
 「それは 量子コンピュターを知ったからなんだね なにしろケタがちがう ほとんど神の領域だ これからはこっちだね」
  
 

最後の武術大会 5

2017-08-28 06:11:52 | 日記

 「優秀で健康な男女を 半ば強制的に結婚させて子供を作らせたんだね」
 「ほんとうなの」
 「ああ 本当さ 色が白く・青い瞳・金色の髪の若者だね」
 「・・・」
 「古代の神々のような容姿・容貌さ」
 「どうなったの」 
 「どうなったんだろうね」

 「IQは高かった ヒカルはどのくらい」
 「180ぐらい 学年でイチバンなんだけど 成績はニバンなんだ」
 「まだ わからないよ」
 「パパアは 200越えてるんでしょう」
 「まあね パパは IQだけはよかったんだ」

 「そうそう いくら優秀でも 環境が悪ければダメなんだね ナチスが戦争に敗れ この子供たちは冷遇される 高度な教育を受けられなかったことだろう」
 「パッとしないんだ」

 「うん 1人のオリンピック選手も 1人のノーベル賞受章者も出ていない すさまじい迫害を受けて生きるだけで精一杯だったんだろうネ」
 「ライラちゃんは ラッキーだったんだよ」
 
 

最後の武術大会 4

2017-08-27 05:51:02 | 日記
 
 エリーちゃんが、
 「ライラちゃんは クローンなの」
 「だれから聞いたんだい」
 「おにいちゃん オッペン君が
  『ライラは いもうとだけどおねえさんなんだ』
  どういうことなの」
 
 「オッペンのお姉さんが亡くなったんだけど そのDNAが保存されていて それを培養(ばいよう)したんだね」
 「おねえさんのコピイなの」
 「それが むずかしいんだな」
 「どうして」
 「環境という変数があるからさ」
 「能力が excellent でも 環境 特に教育環境が良くなければ成長しない・成長できないんだね」
 「・・・」
 「かつて ナチス・ドイツで壮大な実験が行われたことがあるんだ」