ザカリアが、
「シャアー」
ヒカル君の前髪が「パッ」と散りました、
「鉄の分銅じゃあないか」
試合中です,止めるわけにはいきません、ヒカル君が、
「リャリャリャアー」
ものすごい声が出ました、先祖のもののふの血が叫んだのです、
「ウワー こわい」
「こーさん こーさん」
ヒカルくんが太刀をおさめました、そん時、「ブーン」と分銅Fが飛びました、
「なんてヒキョーなんだ」
「ヒカル ダイジョーブか」
「おにいちゃん おにいちゃん」
「ザリガニ 恥をしれー」
「ふん 勝ちやあー いいんだ」
重たい分銅がウナリを上げて、
「ブーン」
一乗ヒカルは、静かに太刀を上げました、クサリが太刀にからまり、
「カラーン」
グルリと回転して、鋼鉄の分銅が、ザカリアのアタマを直撃したではありませんか、これは痛い、
「グアーン」
そして、
「ポコーン」
おかしな音がしました、アタマが凹んでいます、記憶を支配する側頭葉がカンボツしたんですネ、
「あー やっちゃった」
ずるいコトをしようとしたからです。
頭と顔がゆがんでいます、
「アヘアヘ アヘアヘ」
「アヘアヘ アヘアヘ」
「アヘアヘ アヘへへ」
オバカになってしまったよーです、これでは、モスクワ大学の工学部はムリでしょーね、ザカリアのパパが、
「おのれ またしても」
自分が悪いのに、こまった親子です、
「おまえの家に ICBM を打ちこんでやるからな」
「それより 病院が先でしょう」
「それも そうだ」