ヴェネツィア(英語:ベニス)島に入るには、クルマ(含むバス)ではローマ広場に、
電車ではサンタ・ルチア駅が玄関口である。 懐かしい名画「旅情」(1955年)では、
ヴェネツィアの風景を列車の中から8mmフィルムで、キャサリン・ヘップバーンが撮る
シーンとそしてサンタ・ルチア駅に着いたところから始まります。
全篇に流れるアドリア海の香りを乗せた「Summertime in venice」は、当時の海外旅行
への憧れを煽る一世を風靡したものだった。
当然、今では列車は蒸気機関車から電車に替わっている。 (Mestre メストレ駅)
サンタ・ルチア駅:いろんな所を周遊する人には、運河を走る交通の足である定期海上ボートの
乗り放題、日限り乗車券を求めるのがお買い得。
<ロケーション>
1.サン・シメオーネ・ピッコロ 教会 (Basilica San Simeone Piccolo)
サンタ・ルチア駅を出て、船着き場まで歩いてくると、すぐに目に飛び込んでくる教会。
1738年にネオクラシック(新古典主義)様式で建てられた。 緑のドームが特徴。
2.トレンティーニ 教会 (Chiesa Tolentini)
バスを降りローマ広場を真っすぐ、橋を渡って来た最初の教会。
1714年にネオクラシック(新古典主義)様式で建立。
次の教会まで歩いて美しい運河沿いを歩いて行く。
3.サン・ロッコ教会 (Chiesa di San Rocco)
ペストの守護聖人サン・ロッコを祀る教会、1771年に建立。
4.サンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ教会 (Gloriosa dei Frari)
<教会の全景>
祭壇、翼廊部後方 サン・ロッコ広場より
ロマネスク様式の鐘塔(高さ70m)
聖ペトロ礼拝堂
教会の前壁面と入口、教会の長さは102m x 幅32m
アーチ門に立つ彫像は、左:聖母マリア像・真ん中:キリスト像・右:聖フランシスコ像(アッシジ)
<教会内部>
入口を入った直ぐの外陣
外陣の右壁面(上写真の方向より)にある彫刻群は、バルダッサーレ・ロングーナの作品 (1669年)
その隣には、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの壁画「ペザロのマドンナ」 (1526年)
聖フランシスコの彫像(聖水鉢)越しからの主祭壇の「聖母被昇天」壁画。
上同様、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの作品 (1517年)
右翼廊壁面にあるニコロ・ジョヴァンニ・フィオレンティーナの作(1457年)
ヴェネツィア共和国第65代将軍ドッジ・フランシスコ・フォスカリの棺。
右翼廊仕切り壁にあるベネデット・ペザロの記念碑 (1503年)、ロレンツィオ・ブレグノ作。
修道院の教務室にある「聖母子」壁画 (1339年)、パオロ・ヴェネツィアーノ作品
聖歌隊席、彫刻師マルコ・コッジィとフランシスコ兄弟の作品 (1468年)
その他、記載出来ないほどの中世の宝物が所蔵されており、歴史と芸術の偉大さに驚愕。
5.サン・ジャコモ・デッロリオ教会 (Chiesa S. Giacomo dell'Orio)
初期のヤコブ教会で9世紀に設立されたヴェネツィアで最も古い教会。
1225年に改築後、数度の改築が重ねられ、様々な建築様式が混在する。
これにて、「ヴェネツィアの教会(1)」はお終いです。