冬のトスカーナ地方への旅の終りは、州都フィレンツェ。 言わずもがなルネッサンス芸術
の都、市街地は「歴史地区」として1982年に世界遺産、人口は約37万人(イタリアで8位)
<街の歴史>
1115年に自治都市となり、以後1532年までフィレンツェ共和国としてルネッサンス文化
の中心的な繁栄を極め、13世紀~15世紀には最盛期を迎えた。
1532~1569年にフィレンツェ公国、1569~1860年にトスカーナ大公国の首都になり勢力
を広げてきたが、内外の抗争に明け暮れる。1860年~はイタリア王国に併合された。
1865~1871年にはイタリアの首都であったこともあり、まさに麗しの古都と云える。
冬の夜空に浮かぶ大聖堂
<ロケーション>
<市街地マップ>
① ドゥオーモ (Duomo) ....番号と地図上の番号は一致している。
正式名はサンタ・マリア・デル・フィォーレ大聖堂で、1296年に建設を着工、1436年に
1世紀以上かけて完成した超豪華な教会。
直径55m、赤タイル敷きのドーム、白黒を基調にした大理石の外装。
祭壇部
祭壇部天井のフレスコ画
● ジョットの鐘楼 (Campanile di Giotto)
4名の設計者(その一人がジョット)の手を経て、1359年に完成。
② サン・ジョヴァンニ洗礼堂 (Battistero San Giovanni)
ドゥオーモの付属の洗礼堂で1128年に完成。八角形で3つの門(扉)がある。
東扉(俗称:天国の門)には、10枚の旧約聖書からの題材パネルが貼られている。
その一つのパネル「アダムの創造」
③ サンタ・ロレンツォ教会 (Chiesa di Santa Lorenzo)
フィレンツェで最も古い教会で、オリジナルは紀元393年で、1060年にロマネスク様式で
再建された。 メディチ家の菩提寺である。
④ サンタ・マリア・ノヴェッラ教会 (Santa Maria Novella)
オリジナルである9世紀頃の礼拝堂を、ドメニコ修道会が教会として改築(1390年)
⑨ シニョーリア広場 (Piazza della Signoria)
13~14世紀に建設、以後の拡張により、イタリアで最も美しく、有名な広場。
ヴェッキオ宮殿の前にある「ネプチューンの泉」
ミケランジェロの「ダヴィンチ像」(コピー)
ヴェッキオ宮殿の内部:天使像のあるミケロッツォの中庭
● ヴェッキオ宮殿の右隣にあるロッジャ・ディ・ランツィ(1382年完成)
ペルセウス像
⑩ サンタ・クローチェ教会 (Chiesa di Santa Croce)
1294年より建設が始まり、1443年に奉献された。
教会の右側に修道院、背後にはパッツィ礼拝堂、博物館がある。
教会内部にある礼拝堂
リヌッチーニ礼拝堂
パッツィ礼拝堂(後ろ)とサンタ・クローチェ博物館
⑪ ヴェッキオ橋 (Ponte Vecchio)
フィレンツェのアルノ川には10個の橋があるが、この橋が最も古く、第二次世界大戦
で唯一生き残った。 最も多くの観光客を集める。
ヴェッキオ橋の上から上流を眺める。
下流を眺める
⑫ バルジェッロ宮殿 (Palazzo del Bargello)
1255年に建てられ官庁舎として使われていたが、現在は博物館となっている。
今回は、市街地のみの旅であったが次回は郊外もと思いつつ、
これにて、「フィレンツェ(イタリア)の街と教会」をお終いとします。
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