前稿に引き続き、次の教会から、
● サロンナ (Szalonna) 改革派(カルヴィン派)教会
● ルダバーニャ (Rudabánya) 改革派(カルヴィン派)教会
● ツボジィ (Zubogy) 改革派(カルヴィン派)教会
<ロケーション>
◆ サロンナ (Szalonna) 改革派(カルヴィン派)教会
教会はアルパード王朝時代からの石造りの教会である。 1562年にオスマン帝国軍
によって、当時、壁面に描かれていた壁画は白い漆喰で上塗りされ、廃墟化していた。
1589年にカルヴィン派の所有となり現在に至る。
教会の入口
教会の裏側(祭壇側)
● 内陣
1970年に上塗りされていた壁を削り取って、絵を復元した。
「聖マルギットの伝説」という名の貴重な壁画であるらしい。
内陣の入口側(天井には絵板パネルはないが、階上礼拝席の側面パネルが存在)
◆ ルダバーニャ (Rudabánya) 改革派(カルヴィン派)教会
教会は14世紀にゴシック様式で建てられたが、オスマン帝国の襲撃によって
破壊され廃墟化していた。 オスマン帝国の撤退後 1758~1762年に再建された。
左側が内陣で、右側が離れている鐘楼(1896年の増築で古い物ではない)
祭壇は内陣の中央部にある。
ゴシック様式の典型的な窓と大きな壁画が一枚
「聖ゾフィアとその子」(左の絵)、そして右が「聖イロナと十字架」.... 1430年作
信者礼拝席の側面パネルと天井絵板パネル
◆ ツボジィ (Zubogy) 改革派(カルヴィン派)教会
教会は15世紀にゴシック様式で建立。
鐘楼
● 内陣
信者礼拝席の側面パネルと天井絵板パネル
ローマ帝国時代に描かれた天井絵板で 1726年に改修された。
これにて「ハンガリー北東部国境の教会スケッチ」は、すべてお終いです。
本ブログへのご訪問、有難うございました。
沢山ある教会、それぞれが魅力的ですね。
くすんだ色の木製の鐘楼や屋根、それをくっきり際立たせている白い壁。
このスケッチの雰囲気はバラトンさんの想いの表れでしょうね・・・。
教会も素敵ですがいつも思うのは周囲の風景が素晴らしいこと。本当に絵のような所に在る教会、その場所に立って見てみたいなぁ・・・夢です。
最後の天井板絵、よく残っていますね。
前回に記したようにこの地方の教会の特徴に塔が内陣(本堂)と別棟になっているということ。 面白いですね。 日本のお寺でも鐘突き堂は本堂と離れていますね、古い教会というのは仏教と同じだったんだと。 でも西の方(ドイツとかフランス等)に行くと本堂と一体だし.....
又、それと同じなのか判らないけど、昔、親の実家(田舎)に連れて行かれた時、トイレが別棟で、夜にトレイに行くのが嫌だったことを思い出し、ちょっと他愛でもない事を発見したような、時代と建築様式って面白いなあと思った次第です。
今度生まれ変わてくる時は建築分野も良いなあなんて、輪廻って言うんですか?
良い一日を!
ロシア的と言うのかなぁ、良く解りませんが屋根の形にそんな気配をふと感じました。
しかし、たくさんの教会が在るのですね。
三枚目の絵が私のお気に入りです。素晴らしい
そうですね、ハンガリーは古来から多くの侵略者が来ては自分達の教会を建てましたから、いろんな教会があります。 東へ行けば、行くほどロシア正教、ギリシャ正教、イスラム教の色が強くなって来ます。 それが教会好き(信仰の事はまったく解りませんが)には堪りませんね。
読者に興味を持ってもらえるように書きたいのですが、たかさんのようにはいかないですね。
今回の"野麦峠"は非常に良かったと思います。 いろんな人からのコメントが証でしょうね。 絶対に近日中に本は読んでみますよ。