撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

センテンデレをスケッチ

2020-06-03 22:58:19 | 海外生活

 センテンデレ (Szentendre)はブダペストの北の避暑地として、南のバラトン湖とよく

比較される。 ブダペストから20Kmという距離的利便性に恵まれて、センテンデレは

四季を通して外国人観光客も圧倒的に多い。 歴史的な経緯よりセンテンデレは小さな

国際都市と言えるだろう。(人口は28,000人程度であるが)

そういう風土と通勤可能距離ということもあり、住む日本人の数も多いと聞く。

かつて2度、このブログで取り上げている (2013/03/07 & 2018/10/13投稿 ) ので、街の

成り立ち等はそちらを参照して戴き、簡単に云えば有史来の古い街、とりわけ16世紀

にはハンガリーの中のセルビア人街として栄えた。

オスマン帝国の支配時代には衰退したが、彼等が去った後は再び以前のようにドナウ川を

辿って、セルビア人、クロアチア人、スロヴァキア人、ドイツ人、ギリシャ人が入植を始

めた。 18世紀には人口の90%が外国人であったが、今では同化し90%以上が

ハンガリー人となっている。

 

<スケッチ>

 左の建物は市庁舎、真正面は街で一番古いローマ・カトリック教会である。

  

  異国の人々が、自分達の信仰する教会を建てたので、小さい町にも拘わらず教会の数

 が非常に多く、又、絵画、陶芸といった芸術家の多くが住む街としても知られている。

 

<ロケーション>

  

  

  避暑地には水が重要なファクターであるが、バラトンには湖が、ここには

 ドナウ川である。

 

① 聖ヤーノシ司教教会 (Kereszteló Szent János plébania temp.)

  オリジナルは13世紀にロマネスク様式で建てられ、15世紀初期にゴッシクで、

 18世紀にはバロック様式で再建された。 三大建築様式が混在し残っている。

 街の中央にある丘の上に佇み、街全体をずうっと見守ってきた。

 

 教会の外壁に取り付けられた日時計が古さを偲ばせる。

 

<スケッチ>

 街の中心は中央広場 (Fő tér) である。

  

  スケッチの右側にはセルビア正教会教会、向こうにはギリシャ正教大聖堂。

 

  

   広場の真ん中には三位一体像

 

 中世を偲ばせる街並み ... 新型コロナウイルス騒ぎの無かった時期の通常の

 人気ぶりである。                                Apr. 20 2008

  アンティーク・ショプのシンボルマークがカワイイ!

 

② セルビア正教会 (Blagovestenska church)

 1752年にバロック様式で建立され、内部には多数のイコンのロココ調の祭壇が見所

    

 

③ ギリシャ正教大聖堂 (Belgrád Szerb Ortodox church)

 1756~1764年にバロック様式で建てられた。

   

 

④ 聖ペドロ・聖パウロ教会=Csiprovacska 教会

  ブルガリアのチプロフツィからの入植者(東ギリシャのスラブ人)が1753~1791年

 にローマカトリック教会を建立。 街で最も高い建物である。

   

 

● コヴァーチ・マルギット美術館(推奨)

  ハンガリーを代表する女性陶芸家 (1907-1977) で、ブダペストでもおみやげ屋さん

 を覗くと心温まるその作品のミニチュアが売られている。

 美術館はセルビア正教会の裏手にある。

 

<作品の例>              美術館で購入した小冊子よりスキャン

 

    これにて「センテンデレをスケッチ」は、お終いです。

    本ブログへのご訪問、有難うございました。