センテンデレ (Szentendre)はブダペストの北の避暑地として、南のバラトン湖とよく
比較される。 ブダペストから20Kmという距離的利便性に恵まれて、センテンデレは
四季を通して外国人観光客も圧倒的に多い。 歴史的な経緯よりセンテンデレは小さな
国際都市と言えるだろう。(人口は28,000人程度であるが)
そういう風土と通勤可能距離ということもあり、住む日本人の数も多いと聞く。
かつて2度、このブログで取り上げている (2013/03/07 & 2018/10/13投稿 ) ので、街の
成り立ち等はそちらを参照して戴き、簡単に云えば有史来の古い街、とりわけ16世紀
にはハンガリーの中のセルビア人街として栄えた。
オスマン帝国の支配時代には衰退したが、彼等が去った後は再び以前のようにドナウ川を
辿って、セルビア人、クロアチア人、スロヴァキア人、ドイツ人、ギリシャ人が入植を始
めた。 18世紀には人口の90%が外国人であったが、今では同化し90%以上が
ハンガリー人となっている。
<スケッチ>
左の建物は市庁舎、真正面は街で一番古いローマ・カトリック教会である。
異国の人々が、自分達の信仰する教会を建てたので、小さい町にも拘わらず教会の数
が非常に多く、又、絵画、陶芸といった芸術家の多くが住む街としても知られている。
<ロケーション>
避暑地には水が重要なファクターであるが、バラトンには湖が、ここには
ドナウ川である。
① 聖ヤーノシ司教教会 (Kereszteló Szent János plébania temp.)
オリジナルは13世紀にロマネスク様式で建てられ、15世紀初期にゴッシクで、
18世紀にはバロック様式で再建された。 三大建築様式が混在し残っている。
街の中央にある丘の上に佇み、街全体をずうっと見守ってきた。
教会の外壁に取り付けられた日時計が古さを偲ばせる。
<スケッチ>
街の中心は中央広場 (Fő tér) である。
スケッチの右側にはセルビア正教会教会、向こうにはギリシャ正教大聖堂。
広場の真ん中には三位一体像
中世を偲ばせる街並み ... 新型コロナウイルス騒ぎの無かった時期の通常の
人気ぶりである。 Apr. 20 2008
アンティーク・ショプのシンボルマークがカワイイ!
② セルビア正教会 (Blagovestenska church)
1752年にバロック様式で建立され、内部には多数のイコンのロココ調の祭壇が見所
③ ギリシャ正教大聖堂 (Belgrád Szerb Ortodox church)
1756~1764年にバロック様式で建てられた。
④ 聖ペドロ・聖パウロ教会=Csiprovacska 教会
ブルガリアのチプロフツィからの入植者(東ギリシャのスラブ人)が1753~1791年
にローマカトリック教会を建立。 街で最も高い建物である。
● コヴァーチ・マルギット美術館(推奨)
ハンガリーを代表する女性陶芸家 (1907-1977) で、ブダペストでもおみやげ屋さん
を覗くと心温まるその作品のミニチュアが売られている。
美術館はセルビア正教会の裏手にある。
<作品の例> 美術館で購入した小冊子よりスキャン
これにて「センテンデレをスケッチ」は、お終いです。
本ブログへのご訪問、有難うございました。