数年ぶりに出たドラクエの新作。ドラクエ11。
待ち時間、長かった・・。
私はドラクエ最初の1から全て遊び、クリアもしていた。
だが、前回の10作目では、途切れてしまった。
10作目はオンラインだったからだった。
10でいったん途切れたため、新たにナンバリングタイトルの新作が出ても、ドラクエに戻る気になるだろうか・・と思ったが、なんのなんの。
11作目では再び飛びついてしまった。待ち焦がれていたように。
11はオンラインではなく、家庭用据え置き機「プレステ4」と、ハンディゲーム機「任天堂3DS」の2種類をプラットホームにした作品であった。
よかった・・。
ドラクエというゲームは、新作から次の新作までの製作期間が長い。
1作待つだけでもかなり待たされるのに、今回は間にあったオンライン版の「10」が私の中で抜けたため、都合2作分待たされることになった。
だから「長かった」という実感が強かった。
オンラインじゃないなら、買わない理由はない。だが今回、私はプレステ4も、任天堂3DSも、どちらも持ってなかった。
なので、ドラクエ11を遊ぶには、ハードごと買わないといけない。
まあ、それはいいのだが、一体どちらを買えばいいのか・・これが最大の迷いであった。
ドラクエの新作のためなら、ハードごと買ってもいい。だが、どちらを選ぶか・・。
迷いに迷った末、私はハンディゲーム機の方を選んだ。
プレステ4のほうが、絶対に画質はいいだろう。
だが・・・私は過去の残念な出来事を思い出した。
ドラクエは私にゲーム機本体ごと買わせてしまうほどのキラーソフトだが、そういうキラーソフトが私にはドラクエの他にもう1作品あった。
その「もう1作品」とは、「ぼくのなつやすみ(以後「ぼくなつ」)」であった。
以前「ぼくなつ」を遊ぶために、「ぼくなつ3」ではプレステ3を買い、「ぼくなつ4」ではPSPを買った。
だが・・PSPもそうだったが、高額だったプレステ3では、せっかく買ったのに「ぼくなつ」しか遊ばなかった。
まあ、PSPはハンディゲーム機だったから仕方ないと思ったが、高額で場所もとるプレステ3は、「ぼくなつ3」をクリアしてからは、一度も使っておらず、今では家の中で埃をかぶっている状態。
埃をかぶったプレステ3を見るたびに、「結局、ぼくなつしか遊ばなかったなあ」という思いをいつも思い続けていた。
なので、仮に今回ドラクエ11を遊ぶために、プレステ4を買っても、同じような結果になりそうな気がした。
だったら・・ドラクエ11のプラットホーム選びでは、ちょっとでも安い、ハンディゲーム機の方にしようと思った。
そりゃ、プレステ4で遊べば、テレビの大画面で遊べるし、画質もきれいなはず。
だが、クリア後のことを考えると・・・。昔は1作クリアするごとに、新たなゲームソフトを買っていたけど、今は普段はゲーム機からは離れているから、ドラクエをクリアした後はハードはまた長い眠りに入りそうなきがした。
一方、ハンディゲーム機だと、気楽に持ち運ぶことができるし、どこでも遊べる。
立ちあげるのもプレステ4よりは気楽であろう。
それにいくぶん、ハンディゲーム機の方が安い・・というのもあったし。
てなわけで、任天堂3DSとパックでドラクエ11を入手!
ドラクエの新作を初めて立ち上げる時って・・・なんというか、相当テンションが上がる。ドラクエ経験者なら、そのへんは分かってもらえるのではないだろうか。
まず、ゲーム機を電源オンにし、色んな設定をやり、ドラクエのゲームソフトを「はじめる」にすると・・・
あのお馴染みの壮大なテーマソングが流れ、ドラゴンクエストのロゴが出ると、もうたまらない。笑顔満面、ちょっとウルウル。
一気にその世界の中に吸い込まれてしまう。メロディを一緒に口ずさんでしまう。
「うん、うん。こうだった。これだよ。これなんだよ。」と思い、「変わってないから、いいんだよなあ」と安堵感。
最初のこの立ち上げで、なつかしいやら、嬉しいやら、帰って来たぞ感やら、・・で、なにやらちょっと感動してしまう。
自分にとって懐かしいものが、今も現役で継続しており、昔の要素を押さえつつ、進化して、今ここに新作が登場している。胸がいっぱいになる。
そして、オープニングのイベントをこなして、フィールドに出る準備をして、いざフィールドに出ると、最初に出てくるモンスターは、あのお馴染みのスライム君たち。
かわいい。
ゲームの進行上、彼らを攻撃しなくちゃいけないのだが、久々に青いスライム君たちに出会うと、
「おお、久しぶり!なつかしいなあ。元気だったかい?」とでも言いたくなる(笑)。
かつてドラクエ5などでは、君たちを仲間にして、味方として一緒に旅をして、一緒に敵と戦ったこともあったよなあ・・などと思うと、攻撃などしたくないのだが、戦わないと自分のレベルがあがらない。仕方なく攻撃。青いスライム君たちは弱いから、レベル1でもなんとかなる。
3DSバージョンのドラクエ11では、画面を2Dに変えることもできる。
2Dにすると、それはまんまスーファミ時代のドラクエのグラフィックそのものになる。
だから、ファミコンやスーファミ時代のドラクエ経験者だと、懐かしさと共に、すんなり入っていけてしまう。
この「基本的に、変わらない」のがドラクエの良さであり、ユーザーに安堵感を与えるのだ。
そして、ゲームを進めていくとわかるのだが、相変わらずの親切設計。
やりこむタイプのゲーマーにとっては、ドラクエの親切設定を「ゆるい」と感じる人もいるかもしれない。
でも、ドラクエはそれでいいのだと思う。
いや、そうであるからいいのだとさえ思う。
だからこそ、普段ゲームをやらない人までも取り込み、いったん去って行った人を呼び戻す力もあるのだと思う。
幅広い世代に受け入れられる、国民的ゲームと呼ばれるのは、だてではないのだ。
ゆるさを物足りないと思う人のためには、今回初めて採用されたであろう「縛りプレイ」を選択して遊ぶのもいいだろう。色んな制約が設けられた「縛りプレイ」をも、今回は選ぶことができてしまう、この細やかさ。
かゆい所に手が届く、配慮が行き届いた作りになっている。
そのへん、ドラクエの生みの親である堀井雄二さんの確立したドラクエスピリットがしっかり守られている感じ。さすがです。スタッフも分かっているんだろうね、ドラクエがどういう作品であるかということを。
キャラクターデザインは、おなじみの鳥山明さんであるのはもちろん。鳥山さんの代表作と言えば「ドラゴンボール」や「ドクタースランプ」だろうが、この「ドラクエ」もまた鳥山さんの代表作だと私は思っている。それほど、貢献度は高い。
そして、音楽の「すぎやまこういち」さん。昔私はすぎやまさんの著書を読んだことがあるが、すぎやまさんの音楽のバックボーンにはクラシックがある。その素養がドラクエに格調高さや気高さも与えている。かつてGS(特にジュリーのいたタイガース)やガロなどの曲も手掛けて実績を残している大物作曲家の音楽もまた、ドラクエらしさを盛り上げている。
ドラクエでの上記の3人の要素は、どれが欠けてもだめだと思う。
堀井さん、鳥山さん、すぎやまさんが健在な限り、私はドラクエの新作を待ち焦がれ続けることだろう、これからも。あ、オンラインだけは遠慮・・・すいません(笑)。
ただ、一つ少し不安なこともあった。それは、今回は過去のドラクエ世界にも部分的に行けるようになっている点が、なにやらこれまでのドラクエシリーズを総括しているような印象も受けた。
過去を総括して、今作がラストになってしまったら、寂しい。
以前ドラクエの9作目の時、「すれ違い通信」が盛り上がったが、今回は久々にまた「すれ違い通信」が花盛り。
ドラクエ11を持って歩いてて、私同様にドラクエ11を持った人とすれ違うと、単にすれ違っただけで、互いの「ヨッチ族」が手に入る。ちょっと混んだ場所にドラクエ11を持っていくと、かなり相手のヨッチ族をもらえている。それだけドラクエ11を持って外出する人が多いという証明だ。
相手とのコミュニケーションなどなくても、すれ違っただけで。だから外出も楽しい。
私など、都心に住んでいるせいか、自宅にいて外に出なくても、数名のヨッチ族が貰えている。
きっと、私の家の前を通りがかった人や、隣のマンションなどの住人などが、今回のドラクエ11で遊んでいるからなのだろう。
思えば・・ドラクエは「ドラゴンクエスト」の名の通り、ドラゴンがストーリーに関わってくる。それだけは、ドラクエシリーズどれも共通で、ストーリー上ではちょっとした「縛り」なのだろう。お約束というか。
1ではドラゴンは最終ボスであり、敵だった。
だが2では、主人公に友好的な存在になり、その後はドラゴンは主人公の大いなる助けになっていっている。
私は現段階では11はまだやり始めたばかりで分からないが、今回ドラゴンはどういう形で主人公に関わってくるのだろう。まあ、それは後のお楽しみということで。
ともかく、私にとっては・・
ドラクエに帰ってきた! という感じ。
ドラクエファンで、まだ11に手を出していない方、ご安心ください。
ドラクエはドラクエであり続けてくれています。
あのドラクエは、11でも、まんま健在です。
人の感じ方は千差万別で、それぞれ好き嫌いはあることでしょう。
それはともかく、ドラクエは違和感なく、ドラクエらしく安心して遊べます。
1から3まではロト3部作で、特に3作目は社会現象にもなりましたね。
抱き合わせ販売、ありました、ありました。社会問題にもなりましたっけ。
ドラクエはファン層が幅広く、大人から子供まで共通で楽しめるから、世代を超えて共通の話題にもなりますよね。
貴重な存在です。
と言っても私がプレイした記憶があるのは「Ⅶ」までかな。石版を探して過去に戻って…そんな感じでしたか。夢中になってやりこんでたのは「Ⅰ」〜「Ⅲ」でした。もちろん発売日は徹夜で並びましたよ。クソゲーと抱き合わせ販売なんて阿漕な販売業者がいたのもこの頃でしょうか。
そう言えば、やってる時どうしても解けない「謎」について勤務先の先輩の小学生の息子さんに聞いた事がありました。ラゴスっていうキャラクターの居場所だったかな。後は通勤中の電車の中で小中学生の会話に耳をすましたり…まるっきり怪しいおっさんですね。