2020年のNHK朝の連ドラ「エール」。
音楽家夫婦が主人公ということで、楽しく見ていた。
本放送が終わって少し時間が経過したので、この辺で少し触れておこうと思う。
このドラマは、コロナのせいで途中に中断があった。
尺はどうなるんだろう・・と思った。
本来なら春に始まった連ドラは9月いっぱいで終わるのがパターンだ。
だが、途中の中断分をどうするのか。
9月終了の前提を守り、尺を短くして通常通りに9月で終わるのを選ぶのか。
あるいは、中断した分を延長して、あくまでも本来予定していた放送回数を選ぶのか。
結局、尺を短くする選択はとらず、中断したぶんだけ放送期間を延長し、11月いっぱいで無事に本来の放送回数を守り、終了。
尺が短くなる危惧をもちながら見てたので、とりあえず本来の放送回数を守ってくれたのはよかった。
コロナのせいで、本来あるはずだった尺が短くなってしまったら、不公平だものね。
主人公の1人「古山裕一」のモデルは古関裕而さん。
昭和の時代に数々の名曲を作曲した偉大な作曲家。
有名な作品は多数ある。中でも私が好きなのは「栄冠は君に輝く」「高原列車はゆく」そしてなんといっても「モスラの歌」。
モスラの歌は子供の頃から私は大好きで、よく歌ってたし、大人になってからは「モスラの歌」欲しさに、その曲が収録されたアルバムを買ってしまったほど。
モスラという怪獣も大好きだったが、それと同じぐらい「モスラの歌」も大好きだった。
私など、ハンバーガーだって、食べるのは「モスバーガー」だし、好きなサッカー選手はラモスさんだったぐらいだ(笑)←関係ない!
「モスラの歌」は古関さんの代表曲のひとつだと私は思っている。
今に伝わる浸透度という意味では、「モスラの歌」は「栄冠は君に輝く」と双璧なのではないか。
年輩の方々から、若い世代に至るまで。
「モスラの歌」がドラマ内に出てくるのを期待しながら、私はドラマを見続けた。
だが、結局本編では出てこなかった・・。
その点少し残念だったが、最終放送の「エール・コンサート」ではしっかりモスラの歌も披露され、ギリギリ安堵。
この番組が始まるまで、「モスラの歌」が古関さんの曲であることを知らなかった人は多いのではないだろうか。
「エール・コンサート」は、作曲家が主人公のドラマならではの企画だった。
本来金曜が最終回のところ、本編の最終回は木曜日に終え、最後の放送回の金曜は古関さんの作品だけを、ドラマ出演者が歌う「特別編」。
これはこれでよかった。
コンサートでは「イヨマンテの夜」も披露された。
この曲は本編でも出てきた、強力曲。この曲を歌った岩城さんの歌唱も強力だった。
この歌は私はリアルタイムで聴けた世代ではないが、曲自体は知っていた。
だが今回改めてこの曲を聴いてみて、「モスラのスタッフは、この曲が頭にあったから、モスラの歌の作曲を古関さんにオファーしたんじゃないかなあ」と思った。
そのどこか呪術的な雰囲気が。
なんか、どこか相通じるものを感じてしまった。
「イヨマンテの夜」みたいな曲を作れる人だから、古関さんへのモスラの歌の発注に繋がったのではないか。
「イヨマンテの夜」のような作風の曲が小関さんになかったら、モスラのオファーが行ったとは思えない気がしている。
最近ハリウッドでリメークされたゴジラ映画では、ゴジラのほかにキングギドラやラドンも出てきたが、もちろんモスラも登場。モスラのシーンではしっかり「モスラの歌」も挿入されたのは感動的だった。
この映画は世界各国で上映されたはずなので、その結果古関さんのモスラメロディも世界各国に広がったと言える。
モスラの歌を愛する者のひとりとして、これは本当に嬉しかった。
古関さん作曲のモスラの歌が、世界中で愛されたらいいなあ・・・と思う。
モスラそのものと共に愛されて欲しい。
私は蛾は嫌いだが、唯一大好きな蛾がモスラなのだ(笑)。
この曲の「モスラ~や モスラ~~」という冒頭の部分なんて、言語関係なくどの国の人も覚えやすいと思うし。
とりあえず確かなことは、古関さんはさすがに作風の幅が広い、偉大な作曲家であったということ。
ともあれ、コロナ禍の中、「エール」は無事に本来の尺で最後まで描かれて、めでたしめでたし。
「高原列車は行く」「イヨマンテの夜」「栄冠は君に輝く」「モスラのテーマ」、それぞれジャンルを超越された名曲ですよね。
中でも「イヨマンテの夜」は、御本家・伊藤久男さんによる歌唱で聴きますと、本当に迫力満点!
曲自体も見事なまでに「熊祭りの夜」が再現されています。
ところで私、こちらのドラマ全て見逃してしまいました。
せめてYouTubeで、名曲歌唱の場面はアップされてほしいですね。
作風の幅広さは、さすがです。
阪神タイガースや、読売ジャイアンツのテーマも書いてます。
すごい作曲家です。
そんな人のドラマだったので、毎回欠かさず見てました。
高原列車、栄冠は君に輝く、モスラ、など、同じ人が書いたとは思えないくらいです。
イヨマンテの夜の凄みは、特筆ものですね。
いずれ総集編なども放送されると思うので、機会があればご覧になって下さい。