あの大地震から、もう2週間。
たった2週間しかたってないのに、あの大地震前の平穏が、随分前のことのようにも思える。
それほど、震災前と震災後の状況が変わり果ててしまっているということなのかもしれない。
地震、津波、火災、原発問題などによる直接的な被害もそうだが、人間の心の変化も大きい。
震災の直後、津波で家を失ったある子供が言った言葉が、忘れられない。
「今まで自分がどれほど幸せだったか、よく分かった」という言葉。
それは、多くの人の共感を呼ぶ言葉ではないだろうか。
まさに、その通り。
町を歩けば、スーパーやコンビニなどの生活用品や食料品を売ってる店は例外のように混みあってるが、それ以外の店は、閑散としていることが多い。
私自身も、休日はあまり出歩きたくない心境だし、気づけば音楽も聴いていないし、楽器を弾いてもいない。
そんな気になれないでいる。
そういうのは、それらよりも前に先立つ環境があってこそ。
スポーツや音楽、その他のエンタテインメントは、今のような状況の時は、どうしても優先度は低くなる。
生活の危機、生命の危機の時に、エンタテインメントは一番大事なもの・・というわけではない。
まずは医療、レスキュー、運搬や流通、安全、食料品などが優先。
少しずつ状況が改善されていけば、・・・そうなっていけば、疲れた心を元気にしたり癒してほしくなる状況も、生まれてくるだろう。
そんな時こそ、エンタテインメントの出番だと思う。
今は、まだまだ物流の滞りや物資などの不足による、生活の危機、生命の危機の中にある。
また、町で色々な店が閑散としているのを見ると、それもまた生活の危機だと思う。
テレビでは、絶望的な状況はどんどん深化していることを実感させられるニュースが次々と報道される。
なんとか光明は見えないのだろうか。
報道を見て暗い気持ちになり、報道の合間に暗いCMが無限ループのように流されるのを見て更に暗い気持ちになり。
不景気を嘆いていた震災前。
だが今となっては、震災前の不況は、まだまだ甘いものだったようにも思える。
少なくても、今に比べたら。