密かにお気に入りの番組「YOUは何しに日本へ」。
この番組は、スタッフが空港のロビーで待機し、日本にやってきた外国人に、来日の目的を聞き、さらにその外国人の日本での滞在を密着取材する・・という番組だ。
この番組では、さまざまな国の外国人が登場し、その外国人の日本に来た目的がおのおの違うので、その密着取材の内容も変わってくる。
そのハプニング的な要素が私は好きだ。
この番組で以前やっていた取材で、ラーメン好きのチリ人の若者が、日本全国を自転車で「御当地ラーメン」巡りをする・・そんな旅に密着したことがあった。
この取材というか、企画が私は大好きだった。
このチリ人の若者は、カナダで出会った「山頭火ラーメン」がきっかけで日本のラーメンにハマり、日本各地の御当地ラーメンを食べるために日本にやってきたのだった。たった1人で。
この取材を見ていると、日本各地の御当地ラーメンが画面に映しだされた。
そのつど、私は無性にラーメンが食べたくて仕方なくなった。
ラーメンは本来の発祥の国は中国だと思うが、それが日本に入ってきて独自の進化をとげ、今では世界各地で日本ラーメンは大人気である。
各国に日本ラーメンの支店が増えたり、外国人がオリジナルラーメンをつくって本国に出店したりしているのを見ると、日本のラーメン恐るべし!と思う。
今や、日本食としては、すしに負けないぐらいの人気なのではないか。
日本には御当地ラーメンというのは、一体どれぐらいあるのだろう。
有名なのは、とんこつラーメン、尾道ラーメン、京風ラーメン、和歌山ラーメン、高山ラーメン、横浜ラーメン、東京ラーメン、喜多方ラーメン、佐野ラーメン、札幌ラーメン、旭川ラーメン、稚内ラーメンあたりか。もちろん、他にもあるはずだ。
ラーメンだけでも、多数の御当地ラーメンがある。
これが「麺類」ということにすると、讃岐うどん、関西うどん、味噌煮込みうどん、きしめん、ほうとう、深大寺そば、戸隠そば、横手やきそば、富士宮やきそば、などなどキリがなくなる。
日本における麺類文化はとどまるところを知らず進化を続け、バリエーションを増やしている感じだ。
さて、先ほどのチリ人若者のことに話を戻すが、なんか、日本に来たばかりのころに比べると、帰国時の彼は、若干太っているような気がした。
ラーメンは太るのかな・・。
でも、その彼のラーメンを食べる様は実に食いっぷりがよく、食べているラーメンの感想の言葉での表現もうまいし、また実際に幸せそうにうまそうに食べていた。
テレビ画面に写った彼は、どのラーメンも完食だった。スープも全て飲みほしていた。
ラーメン職人も、あれだけ食べてくれれば嬉しかっただろうな。しかも相手は、わざわざ日本の御当地ラーメンを食べるために、地球の裏側のチリが来てくれていたのだから。
彼のキャラクターのせいか、彼と関わる日本人は実に優しかった。なんだか、同じ日本人として、誇りたくなるぐらいだった。
日本全国の御当地ラーメンを食べる旅・・・そういうことを私も漠然と考えたことはあるが、それをやるためには数泊の旅では無理。
御当地ラーメンの種類からいっても。
仮にそういう旅が実現できる時間とお金が用意できたとして、私がそういう旅にチャレンジしたらどうなるだろう。
いくらラーメンが好きで、色んな種類があったとしても、毎日ラーメンばかり食べられるだろうか。
きっと、ご飯もうどんもそばも、パンもスパゲティも食べたくなるに違いない。
そういう意味では、そのチリ人若者、よくあれだけラーメンばかり食べて、飽きなかったなあ・・とも思う。
私だったら・・・いくらラーメンが好きでも、毎日食べていたら、途中で飽きてしまうかもしれない。
そういう旅は、そのへんの意思の強さもないとできないだろうなあ。
そういえば・・そのチリ人の日本全国ラーメン行脚の旅のルート、東北エリアを通過する時、日本海側を通っていたようにも思える。
すると、喜多方ラーメンや佐野ラーメンはどうなったんだろう。食べる機会はあったのだろうか。
その辺、少し気になった。
ともかく、非常に好感のもてる人物であり、いい企画だったと思う。
まったく同じは無理でも、似たような旅は・・・私もいつかやってみたいなあ。
ところで・・その青年。母国に帰ったら、私はてっきりラーメン屋を始めるのかと思ってた。
でも、当人としては、溶接工になりたいとのこと。
そのへん、ちょっと意外ではあったかも(笑)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます